ソウル・松坡区のロッテワールドタワー展望台「ソウルスカイ」から見た低層集合住宅の密集地域(c)NEWSIS
ソウル・松坡区のロッテワールドタワー展望台「ソウルスカイ」から見た低層集合住宅の密集地域(c)NEWSIS

【09月11日 KOREA WAVE】韓国ソウルで、マンション以外の住宅にも家賃上昇が広がり、所得や資産基盤が弱い20~30代の住居費負担が重くなっている。7月には専用面積33平方メートル以下の連立・多世帯住宅のワンルームで、保証金1000万ウォン(約110万円)の場合、平均月額家賃が69万ウォン(約7万6000円)に達した。

麻浦区のオフィステルに住む30代前半の会社員は、管理費を含めて毎月100万ウォン(約11万円)近くかかるため、最近は週末の外出を控えている。「給料の4分の1を家賃に使っている。家は5坪で窮屈だが、家賃がもったいないので週末くらいは家にいようと思う」と話す。

韓国不動産院の統計によると、ソウルの連立・多世帯住宅の家賃価格指数は1月の97.50から7月には100.67となり、7カ月で3.25%上昇した。2025年同期の上昇率は1.49%で、2026年は2倍を超える伸びとなった。

地域別では、比較的家賃が安い江北地域の1~7月の累計上昇率が3.73%となり、江南地域の2.81%を上回った。連立・多世帯住宅に占める月額家賃契約の割合は61.3%に達している。

不動産プラットフォーム「タバン」が韓国国土交通省の実取引価格を分析したところ、7月のソウルのワンルーム平均家賃は69万ウォン(約7万6000円)。特に職場へのアクセスを重視する需要が集まる江南区は97万ウォン(約10万7000円)で、ソウル平均を41%上回った。管理費や光熱費を加えると、実際の住居費は100万ウォン(約11万円)を大きく超える。

家賃上昇は若者世代の所得減少とも重なっている。2026年第1四半期の39歳以下の世帯主の月平均名目所得は539万500ウォン(約59万3000円)で、前年同期比1.7%減少。全年齢層で唯一の減少となった一方、実際の住居費支出は11.6%増えた。

政府は若者の住居費負担を軽減するため、家賃支援の要件緩和や、駅周辺に比較的広い住宅を供給する若者向け公共賃貸住宅の新設を推進している。初期資産の少ない若者でも住宅を取得できるよう、持ち分を段階的に積み立てる方式や収益共有型の公共分譲モデルも導入する。

また、初めて4億ウォン(約4400万円)以下のマンション以外の住宅を購入する場合に優遇金利を適用する「青年未来住宅ローン」も導入する方針だ。ただ、マンション以外の住宅は換金性が低く、資産価値の上昇期待も小さいため、購入希望者が少なく政策効果は限定的との指摘もある。

世宗大学のシン・ボヨン教授は、マンション以外の住宅は一時的に住む場所と認識されているため、購入を促しても実需につながりにくいと指摘。造成原価水準で価格を確定し、所有権を段階的に取得する持ち分積み立て型の分譲の方が好まれるとの見方を示した。

ウリィ銀行不動産リサーチラボのハム・ヨンジン室長は、共働き世帯などを考慮して所得・資産要件を現実に合わせて緩和するとともに、「個人の所得水準に応じて家賃に差を設けるなど、若者が受け入れられる適正な価格政策も検討する必要がある」と提言した。

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