イ・ガヒさんが生成AIで作ったウエディング写真=イ・ガヒさん提供(c)news1
イ・ガヒさんが生成AIで作ったウエディング写真=イ・ガヒさん提供(c)news1

【09月10日 KOREA WAVE】韓国で、高額なウエディング撮影の代わりに生成AIを使って結婚写真を作る人が増えている。低コストで、時間や場所に縛られず多様なコンセプトの写真を作れることが背景にある。

イ・ガヒさん(39)は結婚式を挙げず、ウエディング写真も撮影しなかった。その後、写真を残したいと考えたが、外出が難しい猫などのペットと一緒に撮影するのは容易ではなかった。そこで生成AIを使い、夫とペットが一緒に写ったウエディング写真を作った。

イさんは「人物が完全に同じように再現されない時もあるが、全体的な雰囲気はうまく表現されていて良かった。好きな雰囲気に自由に仕上げられ、ペットにもストレスを与えず一緒に演出できるので勧めたい」と話した。

韓国消費者院によると、2026年2月時点の全国平均の結婚関連サービス費用は2139万ウォン(約249万円)だった。全国14地域の結婚式場と結婚準備代行業者501カ所を調査した結果で、スタジオ撮影、ドレス、メークを組み合わせたパッケージの中央値は294万ウォン(約34万円)、スタジオの基本サービスは137万ウォン(約16万円)だった。

こうした費用負担を背景に、SNSでは安くウエディング写真を作る方法が盛んに共有されている。「300万ウォン(約35万円)節約できるウエディング写真のプロンプト(指示文)」「ChatGPTで特別なウエディング写真を作る」といった投稿が相次ぎ、AIに入力するプロンプトを紹介した投稿の一つには約6000件のコメントが寄せられた。

記事の記者もSNSで共有されているプロンプトを使ってウエディング写真を作成した。Gemini無料版の画像生成ツールに写真とプロンプトを入力すると、20秒もかからず画像が完成した。顔の細部には元の写真と異なる部分があったものの、全体として実際のウエディング写真のように自然だったという。

需要の高まりを受け、AI専門企業もウエディング写真サービスを展開している。カップルがそれぞれ写真を1枚ずつアップロードすると、多様なコンセプトの写真を生成するサービスも登場した。運営会社の関係者は、低価格でスタジオ撮影では難しい背景やポーズを作れることが長所だと説明する。一方、入力した写真とコンセプトの組み合わせによっては実際とは異なる顔が生成され、「本人とかなり違う」との不満が寄せられる場合もあるという。

AIの活用は写真に限らない。最近結婚式を挙げたキム・ヘジンさん(32)は、自分と新郎を描いたキャラクター入りの食券をAIで作った。SNSで流行したオイルパステル風のカップル画像から着想を得て、3種類の食券用キャラクターを1万ウォン未満(約1200円未満)で制作したという。

イ・ヨンエ仁川大学消費者学科教授は、ウエディング関連費用が高く、取引も不透明なため、消費者が代替手段を探していると分析する。SNSで先に利用した人を見て「こういう方法もある」と考える消費行動が広がっている面もあると説明した。

ただ、AIが従来のウエディング撮影を完全に置き換えるのは難しいとの見方もある。イ教授は、ウエディング消費は単に安さを求めるだけの問題ではなく、実際に写真を撮影する過程も結婚の重要な経験だとして、市場全体がAI写真に置き換わることはないとの見通しを示した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News