韓国、2027年の健康保険料率7.19%で据え置き…給付拡大で財政持続性に議論
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【09月10日 KOREA WAVE】韓国政府は、2027年の健康保険料率を2026年と同じ7.19%に据え置く一方、希少・重症難病患者や重症糖尿病患者などへの保障を拡大する方針を決めた。健康保険財政は直近5年連続で単年度黒字となっているが、高齢化に伴う医療費増加を背景に、財政の持続可能性を巡る議論が再燃している。
韓国保健福祉省は8日の健康保険政策審議委員会で、保険料率の据え置きとともに、希少・重症難病患者や重症糖尿病患者、歯がない高齢者、子ども・青少年への保障拡大策を決定した。
政府は、2025年末時点で約30兆2000億ウォン(約3兆4600億円)の累積準備金があることに加え、2027年の政府支援が約1兆1000億ウォン(約1260億円)増えることなどを考慮した。半導体産業を中心とした輸出好調により、約3兆8000億ウォン(約4360億円)の保険料収入増も見込む。
政府は国庫支援の拡大に加え、医薬品価格制度の改革や検査・画像診断の診療報酬調整、虚偽・不当請求の管理強化などで支出の効率化を進める方針だ。
ソウル大学看護大学のキム・ジンヒョン教授は、単年度の収支ではなく累積財政を見る必要があり、現在は「かなり安定した状態」と指摘した。保険料引き上げよりも、過剰診療や不当請求、一部医薬品の価格など非効率な支出構造の改善を優先すべきだとの考えを示した。
一方、労働界は高齢化による医療費増加を踏まえ、保険料率の据え置きが財政悪化を早める可能性があると懸念する。健康保険労組によると、2025年の健康保険診療費は125兆ウォン(約14兆3400億円)で、2024年の116兆2375億ウォン(約13兆3300億円)から7.6%増えた。65歳以上の診療費は全体の44.8%を占め、少子高齢社会委員会の研究では2030年に53.1%、2040年に63.9%、2050年に70.2%へ上昇すると予測されている。
国会予算政策処も「2024~2033年中期財政見通し」で、健康保険財政が2026年に5000億ウォン(約574億円)の赤字となり、その後も赤字幅が拡大すると分析した。2031年には積立金が枯渇する可能性があり、累積赤字は2032年に20兆ウォン(約2兆2900億円)、2033年には28兆ウォン(約3兆2100億円)に達すると見込む。
労働界は、診療行為ごとに報酬を支払う現在の制度では医療行為の増加が支出拡大につながるとして、支払い制度の改革など構造的な対策を求めている。頻繁な外来受診を指す「医療ショッピング」への規制だけでは、100兆ウォン(約11兆4700億円)を超える診療費全体への影響は限定的との見方も示した。
政府は2027年の健康保険への国庫支援を約13兆7000億ウォン(約1兆5700億円)とし、2026年より約1兆100億ウォン(約1160億円)増額する。支援率も11.9%から12.3%へ0.4ポイント引き上げる。一方、労働界は法定国庫支援比率の20%に達していないとして、国の責任強化を求めている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News