ソウル市中区の「ごみ研究所セロム」で、キム・チュンオクさんが透明ペットボトルをポイントに交換する回収機に投入している(c)news1
ソウル市中区の「ごみ研究所セロム」で、キム・チュンオクさんが透明ペットボトルをポイントに交換する回収機に投入している(c)news1

【09月10日 KOREA WAVE】韓国では、ごみの正しい分別方法に対する市民の理解が十分ではないことが調査で明らかになった。韓国環境政策学会の研究チームが3月に「分別排出能力尺度」を調査したところ、ごみの正しい捨て方を回答できた人は58%にとどまった。

例えばコチュジャンなどの調味料は塩分濃度が高く、生ごみとして出しても家畜の飼料などに再利用できないため、一般ごみに分別する必要がある。しかし、こうしたルールを正確に知る人は多くないという。

ソウル市中区には、正しい分別方法や資源循環の重要性を伝える住民向け体験施設「ごみ研究所セロム」がある。2025年には3322人が訪れ、943回の教育プログラムや体験活動が実施された。中区は2024年から2年連続でソウル市の「自治区リサイクル成果評価」で最優秀賞を受賞した。

施設では、資源として回収できるごみを指定ごみ袋と交換できる。近隣住民のキム・チュンオクさん(71)は、使用済み乾電池60個を指定ごみ袋3枚と交換するため訪れ、「来てみて、リサイクルの手順とはこういうものなのだと分かった」と話した。

使わなくなった学用品や書籍、調理器具などを住民同士で分け合う棚や、再利用品を使った期間限定のアート展示も設けられている。

特に住民の反応が良いのが、ごみの分別を実際に体験するコーナーだ。身近な物でも、正しい分別方法が意外に知られていないためだ。

例えば、一般にプラスチックごみと思われがちなシャンプー容器のポンプ部分は、内部のばねなどに複数の素材が使われているためリサイクルできない。また、菓子の袋は廃ビニールだが一般ごみと間違われやすく、歯ブラシもブラシ部分に金属が使われているためリサイクルが難しいという。

中区の担当者は、分別に迷った際には「中身を空にする、すすぐ、分離する、混ぜない」という原則を意識すればよいと説明した。

専門家は、こうした住民教育と制度面の改善を組み合わせる必要性を指摘する。資源循環社会経済研究所のホン・スヨル所長は、資源循環を専門的に教育する施設をさらに活性化させ、制度改善と住民教育を有機的に結び付ける必要があるとした。

ソウル大学環境大学院のユン・スンジン教授は、住民の取り組みだけでなく企業や政策も足並みをそろえる必要があるとして、欧州連合(EU)を中心に導入が進む「デジタル製品パスポート」の必要性を強調した。

デジタル製品パスポートは、市場で流通する製品について、資源の採取からリサイクルまでのライフサイクル情報をデジタルコードで記録、公開する制度。欧州では製品群ごとの義務化が2027年から2030年まで段階的に進められる予定だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News