2027年度予算案について説明するパク・ホングン企画予算処長官(c)news1
2027年度予算案について説明するパク・ホングン企画予算処長官(c)news1

【09月09日 KOREA WAVE】韓国政府が半導体好況による税収増を背景に財政規模を急速に拡大し、2030年には年間総支出が1000兆ウォン(約110兆円)を超える見通しとなった。一方、半導体景気が予想より早く悪化すれば、拡大した財政規模が大きな負担になるとの懸念も出ている。

企画予算処が3日に発表した「2026~2030年国家財政運用計画」によると、政府の総支出は2027年の820兆9000億ウォン(約90兆3000億円)から2028年に894兆6000億ウォン(約98兆4000億円)、2029年に957兆4000億ウォン(約105兆3000億円)へ増え、2030年には1005兆2000億ウォン(約110兆6000億円)に達する見通しだ。今後4年間の年平均増加率は8.4%となる。

政府の計画通りなら、総支出が1000兆ウォンを超えるのは2030年が初めて。ただ、2029年の計画額との差は42兆6000億ウォン(約4兆7000億円)にとどまる。国家財政運用計画は経済・財政状況に応じて毎年修正されるため、支出見通しがさらに引き上げられれば、1000兆ウォン突破が1年程度早まる可能性もある。

中期的な支出見通しは1年間で大幅に膨らんだ。2025~2029年の計画では2029年の総支出を834兆7000億ウォン(約91兆8000億円)としていたが、今回の計画では122兆7000億ウォン(約13兆5000億円)増額された。

背景にあるのが半導体好況だ。企画予算処は企業業績の改善などを踏まえ、国税収入が2026~2030年に年平均13.4%増加すると予測。2027年の国税収入は584兆4000億ウォン(約64兆3000億円)と見込んでいる。

カン・サンモ東国大学経済学科教授は、AI革命による半導体輸出の好調でサムスン電子やSKハイニックスなどから法人税収が例外的に多くなっていると指摘。「税収に余裕があるため支出を大きく増やしたが、予算は一度増やすと減らすのが難しい」とした。

半導体市況が低迷した2023年には国税収入が前年比51兆9000億ウォン(約5兆7000億円)減少し、税収不足は56兆4000億ウォン(約6兆2000億円)に達した。

同規模の税収不足が2027年に発生し、ほかの歳入や支出削減で補えないと単純に仮定した場合、政府が国内総生産(GDP)比マイナス0.1%と予測する管理財政収支は約マイナス1.9%まで悪化し、国家債務比率も48.3%から約50.1%へ上昇する計算となる。

義務的支出の増加も負担となる。2027年の426兆8000億ウォン(約46兆9000億円)から2030年には537兆9000億ウォン(約59兆2000億円)となり、111兆1000億ウォン(約12兆2000億円)増える。総支出に占める割合も52.0%から53.5%に上昇する。

政府は半導体好況が永続するとの前提で計画を策定したわけではないとしている。総支出の増加率を2027年の12.8%から2028年9.0%、2029年7.0%、2030年5.0%へ段階的に引き下げる方針だ。長期的な傾向を上回る内国税の増収分は未来対応基金に積み立て、将来の税収不足に備える。

政府は国家債務が2026年の1412兆8000億ウォン(約155兆4000億円)から2030年には1734兆1000億ウォン(約190兆8000億円)に増える一方、GDP比の国家債務比率は50.6%から49.0%へ低下すると見込んでいる。ただ、管理財政収支は2027年のGDP比マイナス0.1%から、2030年にはマイナス2.9%へ悪化する見通しだ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News