【9月11日 CGTN Japanese】このほど、自動巡回しながら交雑授粉を実施するスマート育種ロボット「ジル(吉児)」のエンボディドAI バージョンが北京で発表されました。新たにアップグレードされた同ロボットは、花のめしべの識別・位置特定、授粉、表現型データの収集といった複雑な業務をこなすことができます。

発表会場では、「ジル」が片方のアームに花粉入りチューブ、もう一方のアームに授粉用ブラシを保持し、両アームを連携させて作業を実演しました。まず授粉用ブラシに花粉を付着させ、続いてトマトのめしべの柱頭を慎重に軽くなでます。1 回あたりの授粉作業に要する時間は 10 秒に満たず、ブラシに 1 度花粉を付ければ約 50 回の授粉が可能です。

農業専門家はバイオ技術を活用して作物の形態を改変し、もともと花びらに包まれていためしべの柱頭を外部に露出させることで、ロボットが授粉を行うための作業スペースを確保します。これにより人間が手作業で花びらを開き柱頭を探す工程が不要になりました。加えてロボットは枝や葉といった障害物を回避しながら、枝葉の隙間から針先程度の大きさの柱頭を正確に識別し、授粉作業を実施します。

中国科学院遺伝発育生物学研究所の許操研究員は、「交雑授粉は反復を要する作業で、限られた時間の中で腰をかがめて行わなければならず、非常に負担が大きいです。一方、このロボットは充電さえすれば稼働でき、長時間の作業に対応できます。暑さや寒さにかかわらず、昼夜を問わず自律的に巡回して作業を行えます。これにより農家はロボットを管理するだけで、作業をより効率的に進められます」と述べています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News