BGFリテール提供(c)news1
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【09月07日 KOREA WAVE】韓国の流通業界で、人工知能(AI)の活用が顧客相談やチャットボットなど単純な業務の自動化を超え、商品企画や需要予測、在庫管理、物流、品質管理といった中核業務に急速に広がっている。

AIは顧客の質問に答える補助的な役割から、「何を作り、どれだけ用意し、どう配送するか」を決める流通現場に直接投入されるようになった。AIによる分析を商品開発に活用し、販売実績や品質管理の改善につなげる事例も出ている。

業界によると、コンビニCUが「AI合成消費者」技術を活用して開発した「ミニ・オリジナルいなりずし2個入り」は、発売から2週間で累計販売数5万個を突破した。同じ期間の定番商品「ツナマヨいなりずし」の3万個と比べ、約1.7倍となった。

CUを運営するBGFリテールは7月、AI合成消費者技術のスタートアップ、インテリシアと業務協約を締結し、商品企画や店舗運営などにAIを活用している。

AI合成消費者は、さまざまな特徴を持つ仮想消費者モデルを生成し、新商品や価格、販促への反応を予測する技術だ。CUは商品発売前に購入意向や好み、適正価格などを分析し、商品構成に反映している。

「ミニ・オリジナルいなりずし2個入り」も、1~2人世帯の増加や物価高を背景に、1食の量を減らす「スモールミール」の傾向をAI合成消費者で調査して開発した。仮想消費者の半数以上が量の負担やカロリー、食べ残しの処理などを理由にミニサイズの簡便食を好み、特に25~29歳で人気が高いと分析された。

ランニング人気を狙った「ランナーボックス」にも同様の調査を活用。ランニング関連のセット商品や、たんぱく質・必須アミノ酸などの栄養素、1万ウォン(約1100円)以下の価格への需要を確認し、9900ウォン(約1100円)の商品を構成した。

GS25も独自のAI分析システムを商品開発に活用している。6月に発売した「オルバクサ」は、バッカスとサイダー、カップ入りの氷を一緒に購入する顧客データを分析し、一つの商品にした。発売後の累計売上高は130億ウォン(約14億3000万円)を突破し、3カ月連続で飲料の売り上げ1位となった。

AIの活用は商品企画にとどまらない。ロッテマートは8月に稼働を始めた「ゼータ・スマートセンター釜山」に、英国オカドの統合ソリューション「OSP」を導入。機械学習を基盤とするアルゴリズムで季節や天候などを考慮して商品需要を予測し、適正在庫や発注量を管理している。配送ではリアルタイムの道路状況などを反映してルートを最適化する。

物流の自動化にはロボットも使われ、商品を作業場所まで運んだり、ロボットアームが商品の位置を認識して必要な品を取り出したりする。センターでは最大3万5000商品を扱え、1日最大13回の配送体制を備える。ただ、稼働初期のため、AI需要予測による過剰在庫や廃棄率、作業時間の削減効果などは、今後データが蓄積されてから確認できる見通しだ。

品質管理でもAIが活用されている。ロッテマートは2022年のメロンをはじめ、ミカンやマクワウリ、リンゴなど13種類の果物にAIによる品質選別システムを導入した。糖度だけでなく、水分量や熟成度、表面の微細な傷などを総合的に分析する。導入後、果物の不良率は販売量の0.01%以内で管理され、2025年の果物に関する顧客からの苦情件数も2021年に比べ30%以上減少したという。

商品推薦にもAIが使われている。ロッテマートが運営するボトルバンカーのアプリ「AIソムリエ」は約8000種類の酒類データを基に、顧客の状況に合った商品を提案する。テキストや音声だけでなくワインラベルの画像も認識し、購入につなげる。2025年6月から2026年6月までの1年間で、アプリ利用者数は前年同期比約30%、受け取り予約件数は約40%増えた。

業界関係者は「今後はAIを導入したという事実そのものより、商品開発の期間や費用をどれだけ減らし、売り上げや在庫効率をどれだけ改善したかが競争力を判断する基準になる」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News