2日、ソウル市永登浦区の国会議員会館で開かれた「AI時代のネットワーク高度化方案」政策懇談会(c)news1
2日、ソウル市永登浦区の国会議員会館で開かれた「AI時代のネットワーク高度化方案」政策懇談会(c)news1

【09月07日 KOREA WAVE】人工知能(AI)時代に次世代ネットワークへの投資を継続するため、税制や周波数、規制改善を含む総合的な支援策が必要だと、韓国の通信業界が政府に求めた。

政府は5Gスタンドアローン(SA)からAIを活用した無線アクセスネットワーク(AI-RAN)、6Gへと続く通信網の高度化に向け、税制、周波数、規制などを一体化した投資環境の改善策を検討する。2027年のAIデータセンター(AIDC)関連特別法施行を前に、複数企業が利用する開放型AIDCも支援対象に含める方向だ。

ソウル市永登浦区の国会議員会館で2日に開かれた「AI時代のネットワーク高度化方案」政策懇談会で、SKテレコム、KT、LGユープラスの通信3社は、AI時代のネットワークを国家の中核インフラと位置付け、民間投資を継続的に促す政策環境が必要だと訴えた。

AIの普及で通信量や要求される性能が高まり、5G SAやAI-RAN、6Gなどへの追加投資が必要になる一方、通信市場の成長鈍化で投資費用を回収する新たな収益源の確保は難しくなっているという。

SKテレコムは、AI-RANや5G・6G、データセンター接続網を単なる通信設備ではなく、国家のAI戦略インフラとみなし、税制・投資支援を拡大するよう提案した。政府のAI投資がGPUやAIDCに集中する中、それらを企業や国民のサービスにつなぐネットワークへの支援も必要だとした。

また、3Gなど既存の通信網を維持しながら5G SAや6Gへ同時に投資するのは非効率だとして、利用者保護を前提に、既存網の周波数や設備、人員を次世代ネットワークへ移す国家レベルのロードマップを求めた。

KTは支援対象を地上の有線・無線網だけでなく、海底ケーブルや低軌道衛星まで広げるべきだと主張した。2031年までに海底ケーブルの容量を現在の約38Tbpsから128Tbpsに拡大する計画で、税額控除や費用支援、漁業者への補償指針などの政策支援が必要だとした。

LGユープラスは、税制、周波数政策、投資優遇策、AI-RANの実証などを個別に扱うのではなく、企業が長期的な投資計画を立てられるよう「投資パッケージ」として検討するよう求めた。

政府も具体的な投資環境改善に乗り出す。科学技術情報通信省は、最近発足した官民協議体を通じ、税制や周波数、規制などを一体的に議論する方針を示した。

政府は2026年中の5G SA商用化を目指し、ネットワークスライシングや超低遅延などの新機能を実際のサービスや収益モデルにつなげるための制度改善を検討している。

AIDCについても支援対象を広げる。科学技術情報通信省は、企業が自ら利用する施設だけでなく、複数企業が利用する開放型AIDCも特別法の施行令上の支援対象に含める方向で準備している。ただ、税額控除の適用には、施設が実際にAIの開発やサービスに利用されていることを証明する基準が必要だとした。

AIデータセンターの競争力を左右する課題としては、電力コストも挙げられた。延世大学のモ・ジョンフン教授は、AIデータセンターでは電気料金が運営費全体の50~70%を占めると予想されるとして、安価で安定した電力供給が世界的なデータセンター誘致競争で重要になると指摘。電力や用水、立地などの基盤施設への政府支援を拡大する必要があると提案した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News