ク・ヒョクチェ科学技術情報通信省第1次官がソウルの政府ソウル庁舎で2027年度予算案について説明=2026年8月31日(c)news1
ク・ヒョクチェ科学技術情報通信省第1次官がソウルの政府ソウル庁舎で2027年度予算案について説明=2026年8月31日(c)news1

【09月07日 KOREA WAVE】韓国科学技術情報通信省は1日、来年度(2027年度)予算案に人工知能(AI)関連費用として前年比84.3%増となる9兆4211億ウォン(約1兆360億円)を計上したと発表した。同省の全体予算の約3割、政府全体のAI関連予算の半分超にあたる57%を占める規模で、世界的な覇権争いが激化するなか、最上位の独自AIモデルやインフラの確保に国を挙げて総力を挙げる姿勢を鮮明にした。

今回のAI予算のうち過半となる5兆5937億ウォン(約6150億円)は、最先端のフロンティア級AIモデルの開発や次世代基盤技術の獲得に充てられる。とりわけ投資が際立つのが計算インフラの拡充で、米半導体大手エヌビディアの最新画像処理半導体(GPU)「ヴェラ・ルービン」1万基の調達に単独で3兆8500億ウォン(約4235億円)を投じる計画だ。

従来の国内支援事業では複数企業に資源を分散して競わせる手法をとっていたが、巨大IT企業が主導する世界的な開発スピードに対抗するため、新体制では大規模な計算資源を集中投下する方式へと大きく舵を切る。同省の具赫采(ク・ヒョクチェ)第1次官は記者会見で「グローバルな競争で決して後れを取らないよう、大規模なGPUとデータを全面的に支援する」と述べ、独自モデルの育成に強い危機感を示した。

実用化やインフラ基盤の整備にも幅広く予算を配分する。国内企業が開発したモデルを基盤に、全世代が無償で利用できる対話型サービス「みんなのAI」の構築には2500億ウォンを投じ、1日あたり1000万人規模のアクセスを支える計算環境を整える。さらに、AIデータセンターの技術国産化やロボットなど物理空間と連携する「フィジカルAI」、次世代AI半導体の研究開発を柱とする大型プロジェクトに約7950億ウォンを投入するほか、産学連携による専門大学院の新設など人材育成にも1兆ウォン以上を充てる方針だ。

米中を中心に生成AIの性能向上とインフラ投資が加速するなか、韓国政府は国家主権に直結する独自技術の獲得を目指し、異例の大型財政出動で巻き返しを図る構えだ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News