韓国・済州、失踪届を虚偽処理した警察官…死亡女性の遺族が国家賠償請求へ
このニュースをシェア
【09月05日 KOREA WAVE】韓国・済州で、女性の失踪届を警察官が虚偽の説明で終結させたとされる事件を巡り、死亡した女性の遺族が、事件を担当した34歳の警察官の罷免を求めるとともに、国家賠償請求訴訟を起こす方針を明らかにした。
女性の兄とキム・ミンホ弁護士は4日、済州警察庁前で記者会見し、「今後の警察官に対する捜査や裁判で、遺族の声を伝えていく」と表明した。
兄は「家族は5月に最初の失踪届を出した時から現在まで、ずっと待っている立場だ。今後についてもすべて待っている。結果がきちんと明らかになることを願う」と語った。
遺族側は、警察官と韓国政府を相手に国家賠償請求訴訟を起こす予定だとし、「金銭的な賠償が目的ではない。警察官と国に相応の責任を問うためだ」と説明。警察幹部に対し、国民への謝罪で示した責任ある姿勢を改めて示すよう求めた。
さらに、警察官について「警察公務員として果たすべき職務を重大に怠った」として罷免を要求。事件を巡って懲戒処分を受ける警察官についても、懲戒手続きの過程を遺族と共有し、遺族の意見を聞いて参考にするよう求めた。
女性の死因については、「納得できる捜査結果を待っている」と強調。事件初期に十分な根拠がないまま自殺と推定されるとの見方が発表されたとして、「遺族はすでに警察組織への信頼を失っている。殺人だったとの結論を求めているのではなく、どのような結果でも受け入れられるよう、責任と誠意のある捜査をしてほしい」と訴えた。
また、同様の被害が繰り返されないよう、失踪事件への対応に関する明確なマニュアルと指針を速やかに整備することも求めた。
記者会見に先立ち、女性の兄と弁護士は、女性が遺体で発見された済州市翰林邑のヤシの木が植えられた場所を訪れた。現場では警察官2人が警戒し、保存のため立ち入り規制線が設置されていた。
兄らは遺体が発見された場所を見たいと警察官に求めたが、「難しい」と断られた。キム弁護士は「現場の規制が厳しすぎると思う。弁護士は別としても、遺族は一度くらい見ることができるのではないか」と指摘。兄も「なぜ入れないのか分からない。警察自身がさまざまな疑惑をさらに大きくしているのではないか」と主張した。
その後、兄らは事件を引き継いだ済州地検を訪れ、面談した。キム弁護士は「現在までの捜査状況や今後の捜査範囲などについて説明を受けた。具体的な内容は話すことが難しい」と述べた。
問題の警察官は5月15日に女性の失踪届を受けた後、届け出た家族に対し、女性と「連絡が取れた」という趣旨の虚偽説明をして事件を独自に終結させ、失踪者を管理するシステムからも女性の情報を虚偽の内容に基づいて削除した疑いが持たれている。女性は8月24日、遺体で発見された。
韓国国立科学捜査研究院は遺体を司法解剖した結果、「腐敗のため死因は不明だが、首つりによる死亡の可能性を考慮できる」との見解を示している。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News