韓国南部・統営の達牙公園展望台から望む景色(c)news1
韓国南部・統営の達牙公園展望台から望む景色(c)news1

【09月04日 KOREA WAVE】金浦空港から飛行機で1時間15分。泗川空港に近づくと、山や野原の間から海が現れ、大小の島々が点在する閑麗水道の風景が広がる。ソウルから韓国南海岸へ向かう旅行に、新たな選択肢が加わった。

韓国の地域航空会社「サム・エア(SUM Air)」が金浦―泗川線に就航し、従来のジンエアーの1日2往復に4往復が加わった。現在は1日6往復、計12便が運航している。午前から夕方まで選べる時間帯が広がり、泗川空港を拠点に統営、南海、河東など慶尚南道の主要観光地へアクセスしやすくなった。

サム・エアが投入したのは72席のターボプロップ機「ATR 72-600」。同じ路線の他の航空便より離着陸を含む飛行時間は約10分長いが、乗客数が少ないため搭乗や降機の手続きが比較的スムーズだという。一般的な旅客機より低い高度を飛ぶため、地上の風景を間近に楽しめるのも特徴だ。

泗川空港からレンタカーを利用すると、統営まで約40分、南海と河東までは約40~50分。巨済や昌原にも約1時間で移動できる。金浦からの飛行時間と合わせれば、ソウルから統営方面まで約2時間でアクセスできる計算だ。

便数の増加により、日帰りから1泊2日まで旅程に合わせた選択もしやすくなった。鉄道では晋州駅などで車やバスへの乗り換えが必要だが、飛行機なら泗川空港からレンタカーや地域交通に直接乗り継げる。レンタカーを使わない旅行者も、泗川市と連携した市内観光ツアーなどを利用できる。

一方、増えた航空便を支える需要を確保できるかが課題となる。地方空港の路線維持には、観光客だけでなく地域住民の日常的な移動やビジネス需要も必要で、観光需要が特定の季節や週末に偏らないことも重要になる。

サム・エアは金浦―泗川線を足掛かりに地域間の航空網を拡大する計画だ。2026年後半には金浦―蔚山線、泗川・蔚山―済州線への就航を準備しているほか、2027年完成予定の鬱陵空港への就航も計画している。

ATR 72-600は短い滑走路でも運航でき、地方空港や島しょ地域を結ぶ地域航空モデルへの活用が期待されている。

サム・エアの関係者は、金浦―泗川線について地域需要を反映し、通勤時間帯にも利用できる運航スケジュールを組んだと説明。「首都圏と慶尚南道西部を半日生活圏で結び、地域住民だけでなく首都圏からの訪問客や観光客の移動の利便性を高めている」としている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News