ハンファ・エアロスペースUSAへの増資(c)MONEYTODAY
ハンファ・エアロスペースUSAへの増資(c)MONEYTODAY

【09月03日 KOREA WAVE】韓国のハンファ・エアロスペースが、民間航空機向けエンジン部品事業を担う米国子会社に2000億ウォンを超える資金を投入し、航空機事業の拡大を加速している。

業界によると、ハンファ・エアロスペースは2026年上半期だけで、米国子会社ハンファ・エアロスペースUSAに約2200億ウォン(約242億円)を出資した。3月に1800億ウォン(約198億円)、6月に396億ウォン(約43億5600万円)をそれぞれ投入した。

いずれもハンファ・エアロスペースUSAの増資をハンファ・エアロスペースが全額引き受ける方式だった。2026年初め時点の同社の帳簿価額1777億ウォン(約195億4700万円)を上回る規模の資金が3カ月間で投入されたことになる。

ハンファ・エアロスペースUSAは、民間航空機用エンジン部品の製造・供給拠点で、ロールス・ロイスやGEなど世界的なエンジンメーカーが主要顧客とされる。

特に、ハンファ・エアロスペースが米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)と2015年から進めているGTF(ギヤード・ターボファン)民間航空機エンジンの国際共同開発事業の中核拠点とされる。現在、航空機エンジン部品を中心に事業を展開する同社が、将来エンジン完成品へ事業領域を広げるための重要な足掛かりとなる。

ハンファ・エアロスペースは韓国政府主導の航空エンジン開発にも積極的に参加している。7月には韓国独自技術で開発した低被探知無人編隊機向け5500ポンド級ターボファンエンジンと、中高度無人機向け1400馬力級ターボプロップエンジンの試作機を公開した。

今後はステルス無人機への搭載を想定した1万ポンド級ターボファンエンジンや、KF-21をはじめとする次世代戦闘機への搭載を目標とした先端航空エンジンの開発も推進する予定だ。

同社はこれまで1万回以上のエンジン試運転を重ね、1000件以上の試行錯誤を解決しながらエンジン開発・生産能力を蓄積してきた。航空エンジン用素材についても約3万5000件のデータベースを構築している。

ハンファ・エアロスペースによる韓国航空宇宙産業(KAI)への出資拡大も、航空事業の拡張戦略を後押しする見通しだ。8月初め時点でハンファグループが保有するKAI株は15.89%となっている。

ハンファは当初、ハンファ・エアロスペースを通じて2026年末までに約5000億ウォン(約550億円)を追加投資し、KAI株の保有比率を8%台まで引き上げる計画だった。その後、6月に追加投資を決め、ハンファ・エアロスペースの保有比率を9%台まで高めたほか、ハンファシステムも市場で株式を買い入れた。KAI株の保有目的も「単純投資」から「経営参加」に変更した。

業界関係者は、ハンファがKAIとの事業上の相乗効果を考慮して出資を拡大しているとして、今後はエンジン部品を超えて独自エンジンの開発や完成機分野まで航空事業を広げる動きが本格化する可能性があるとの見方を示した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News