チベット自治区の土石流被害「中国政府が矮小化」 亡命者ら非難
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【9月1日 AFP】ネパールと中国の国境付近で発生した大規模な土石流と洪水被害をめぐり、中国政府が極めて過少に報告しているとして、亡命チベット人や人権団体らが非難している。一方の中国側は「悪意ある中傷だ」としてこれらの主張を一蹴した。
中国の国営メディアは、チベット自治区での死者数を16人、行方不明者を546人と報じており、同国外務省は情報の公開について「オープンで透明性が高く、タイムリーに行われている」と主張している。
中国国営の新華社通信は1日、現地では、被災者の捜索や主要道路の復旧作業が行われていると報じた。また、国営中央テレビ(CCTV)も、増水し濁流となった川の脇で油圧ショベルががれきを除去する様子を伝えた。
中国公安当局は8月31日、死者や行方不明者の数が公式発表を大幅に上回っていることを示唆するデマをネット上で拡散させたとして、10人を摘発したと発表した。
これに対し、亡命チベット人らが異議を唱えた。
隣国インドに拠点を置く亡命チベット人向けのラジオ放送局は、チベット域内でチベット人約25人が死亡したとする情報が寄せられたと発表した。
また、亡命先のインドで、被災した吉隆(キドン)県の家族と連絡を取っているというチベット人らによると、主に五つの村で被害が出ているという。
親族の安全を懸念して匿名を条件に取材に応じた人々は、少なくとも24人が死亡したと推計。現場近くの橋建設プロジェクトには、ラサやシガツェからの労働者が多数携わっていたが、その多くの行方が分かっていないという。
人権団体も中国側の発表に不信感を募らせている。
国際人権団体「インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベット」のテンチョ・ギャツォ会長は、被害や死傷者数に関する「完全で検証可能な情報の開示」を中国政府に求めた。
同団体は、チベット自治区内部の情報源からの報告として、複数の村で大きな被害が出ていると説明。「300棟以上の家屋が倒壊し、多数の住民の安否が不明なままだ」と指摘し、死傷者の数は「実際にはもっと多い」可能性が高いと付け加えた。(c)AFP