韓国・済州の失踪事件で注目…携帯電話の位置情報、どこまで追跡できるのか
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【09月01日 KOREA WAVE】失踪者が携帯電話だけを持って姿を消した場合、その行動をどこまで追跡できるのか。最近、韓国・済州で起きた失踪事件をきっかけに、携帯電話の位置情報が捜索でどの程度活用できるのかに関心が集まっている。
携帯電話だけで正確な現在地を特定できるわけではないが、基地局やGPS、Wi-Fiが残す情報は捜索範囲を絞る重要な手がかりになる。
韓国の通信業界によると、警察や消防などの緊急救助機関が利用できる大手通信3社の位置情報は、主に基地局、GPS、Wi-Fiの3種類だ。
携帯電話は通話やメッセージ送信、データ通信の際、周辺の基地局と接続する。どの基地局やサービスセルを利用したかを確認することで、端末がいた地域を推定できる。
ただし、基地局の位置と端末の位置は同じではない。山間部や農漁村では基地局同士の距離が遠く、かつては誤差が数百メートルから1キロ程度に広がることもあった。
一方、韓国の放送メディア通信委員会による「2025年緊急救助位置情報品質測定結果」では、大手通信3社の基地局方式による平均位置誤差は22メートルまで縮小した。KTは15.1メートル、SKテレコムは22.3メートル、LGユープラスは23.3メートルだった。
精度向上の背景には、基地局情報だけでなくGPSやWi-Fiなどを組み合わせていることがある。
GPS方式の平均誤差は12.3メートルで、SKテレコム9.2メートル、KT13.1メートル、LGユープラス16メートルだった。屋外で衛星信号を十分受信できれば、基地局より具体的な位置の把握に適している。
ただし建物内や地下ではGPS精度が落ちる。この場合、周辺の無線LANアクセスポイント情報と位置データベースを照合するWi-Fi測位が手がかりになる。Wi-Fi方式の平均誤差は17.1メートルで、SKテレコム12.6メートル、KT14.9メートル、LGユープラス21.6メートルだった。
実際の捜索では、いずれか一つの技術だけに頼るのではなく、基地局で大まかな地域を絞り、GPSで具体的な位置を確認し、屋内ではWi-Fiなどを追加で活用する。GPS、Wi-Fi、基地局など複数の情報を組み合わせる「複合測位」も使われる。
ただ、携帯電話を持っているだけで正確なGPS座標が常時追跡されているわけではない。通話やデータ通信がない待機状態では、LTEは「トラッキングエリア」、5Gは「登録エリア」と呼ばれる一定範囲で端末の位置を管理する。
電話やメッセージ、データ通信の要求が発生すると、複数の基地局が端末を探す「ページング」が実施される。端末が応答すれば、接続した基地局やセルの情報から位置をさらに絞り込める。
携帯電話の電源が切れると通信網との接続も途絶えるため、現在地をリアルタイムで確認することは難しくなる。その場合は、最後に通信網へ接続した時点の基地局や位置情報などが捜索の重要な手がかりとなる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News