北朝鮮、元山葛麻に鉄道駅を新設…航空便と合わせ国内観光を本格化
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【09月01日 KOREA WAVE】北朝鮮が江原道の元山葛麻海岸観光地区に鉄道駅を新設し、内陸部からのアクセスを強化した。最近、平壌と元山葛麻を結ぶ航空便を新設したのに続いて鉄道駅も完成させ、観光地区の活性化に力を入れている。
外国人観光が期待ほど拡大していない中、まず国内観光を活性化するため交通インフラを整備しているとの分析が出ている。
朝鮮労働党機関紙・労働新聞は28日、元山葛麻海岸観光地区に建設された「明沙十里駅」の竣工式を報じた。駅の総建築面積は7000平方メートルで、観光客の利用に適した実用的な施設として建設されたという。
明沙十里駅は、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が6月24日に元山葛麻地区を視察した際に訪れた「葛麻観光駅」と同じ駅とみられる。キム総書記は当時、約1年で駅舎をほぼ完成させたことを評価する一方、仕上げ工事の問題点を指摘していた。
北朝鮮当局はその後、指摘事項を反映して約2カ月で駅を完成させ、名称も「葛麻観光駅」から「明沙十里駅」に変更したとみられる。公開された写真では、駅舎内に軽食堂や商店、コンビニエンスストアなどが設けられている。
元山葛麻海岸観光地区は、江原道の明沙十里海岸沿いにホテルや宿泊施設、商業・利便施設、マリンスポーツ施設などを整備した北朝鮮最大規模の観光団地だ。北朝鮮当局が外貨獲得や体制宣伝などを目的に重点的に育成している観光拠点でもある。
北朝鮮の国営航空会社、高麗航空も7月から平壌と元山葛麻を結ぶ国内線を毎週月、木曜日の週2往復で運航している。航空、鉄道、道路を結ぶ交通網を構築し、元山葛麻地区を住民向けの代表的な保養・観光地として定着させる狙いとみられる。長期的には外国人観光客の誘致を目指しながら、まず国内観光を活性化して運営基盤を固めるとの見方だ。
現在、元山葛麻地区への外国人観光はロシア人を中心に限定的に実施されている。北朝鮮は中朝関係の改善を背景に中国人観光客の誘致も進めているが、本格的な再開にはさらに時間が必要とみられている。
一方、国内観光についても、高官や新興富裕層、平壌市民など一部の層が中心になる可能性が高い。交通費や宿泊費も一般住民には負担が大きく、体制結束を目的とした「褒賞休暇」などを除けば、利用は限定的になるとの見方がある。
外国人観光客を安定的に呼び込めるかについても慎重な見方がある。国際航空便が限られるうえ、費用も安くなく、外国人の移動や通信、撮影への規制や安全面の不確実性も障害とされる。最近、元山葛麻地区を訪れた中国人の試験観光団の一部が停電や温水供給の停止を経験し、旅行代金の払い戻しを求めたとの情報も伝えられた。
外国人観光客の誘致拡大には、交通網だけでなく宿泊・利便施設やサービスの質を含め、観光インフラ全般の改善が必要との指摘が出ている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News