2023年6月29日、国会で普遍的な出生登録制度の導入を求める記者会見を開くシン・ヒョニョン元議員(c)NEWSIS
2023年6月29日、国会で普遍的な出生登録制度の導入を求める記者会見を開くシン・ヒョニョン元議員(c)NEWSIS

【09月01日 KOREA WAVE】韓国憲法裁判所は、韓国で生まれた外国人の子どもにも「出生直後に登録される権利」が保障されるべきだとし、これを定める法律を国会が整備していない状態は違憲だと判断した。

憲法裁は27日、ベトナム国籍の両親を持つ7歳の女児が申し立てた憲法訴願で、裁判官9人の全員一致により「韓国で出生した外国人について、韓国法に基づく出生登録を規定していない立法不作為は違憲」とした。

両親は未登録滞在のベトナム人で、2019年4月にソウルで女児を出産した。しかし現行の家族関係登録法は出生届の対象を韓国国民に限っており、韓国内では登録できず、翌年にベトナム法に基づいて出生登録した。

母親側は、この制度によって女児が医療や保育、教育など、子どもに保障されるべき権利を十分に受けられないとして、2022年2月に憲法訴願を申し立てた。

憲法裁は「出生直後に登録される権利」について、子どもが保護を受けられるよう、できるだけ早い時期に国家の公的記録に登録されることを求める「独立した基本権」だと強調した。

また、「人格を自由に形成し、両親や家族の保護の下で健全に成長・発達できるよう、最低限の保護措置を国家に求める権利」と説明。「子どもが韓国人か外国人かによって保障の有無を分けることはできない」とした。

さらに、誰もが出生した地域を管轄する国によって出生の事実を公的に記録され、それを証明する書類の発行を求められるべきだとし、「韓国で生まれた外国人にも出生直後に登録される権利がある」と明言した。

今回の決定は、憲法裁が国会の「真正立法不作為」を違憲と認めた2例目となる。真正立法不作為とは、憲法上の立法義務があるにもかかわらず、国会などが法律をまったく整備していない状態を指す。

憲法裁は、国籍や在留資格、本国で出生登録を済ませたかどうかに関係なく、韓国法に基づく出生登録を可能にする制度を整備する義務が国家にあると指摘した。

外国人の出生登録を認めることが不法滞在を黙認することにつながるとの懸念についても、憲法裁は線を引いた。出生登録によって出入国管理法違反の摘発につながらないよう保障措置を設け、外国人の親が行政手続きに容易にアクセスできる制度も整える必要があるとした。

未登録滞在の外国人を親に持ち、出生登録ができない子どもは、法的に存在しないかのように扱われることから「影の外国人児童」と呼ばれてきた。

現在の韓国国会には、外国人児童の出生登録に関する4件の法案が係留されている。

一方、外国人にも義務教育を受ける権利を保障すべきだとして提起された教育基本法などへの訴えについては、憲法裁は全員一致で却下した。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News