人類のスポーツ記録を次々と更新 ロボットの性能がさらなる進化へ
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【9月4日 東方新報】中国・北京で開催された人型ロボットの競技大会で、ロボットが人間のスポーツ世界記録を上回る記録を相次いで打ち立てた。100メートルでは、天卓チームのロボットが9秒39を記録し、人類の男子100メートル世界記録9秒58を上回った。さらに、天工Ultraはその場跳びで2.8843メートルを記録し、人類の男子走り高跳び世界記録2.45メートルを超えた。
なかでも、北京ヒューマノイドロボット・イノベーションセンター傘下のロボットは、まさに「記録粉砕機」と呼べる存在で、歴史的な記録を次々と打ち立てている。8月23日時点のメダルランキングによると、同センターの出場ロボットは金5、銀2、銅6の計13個のメダルを獲得し、今大会の大きな注目を集めている。
昨年の第1回世界人型ロボット運動会では「よちよち歩き」だったヒューマノイドロボットが、わずか1年で「人間に肩を並べる」どころか、人間を超えるまでに進化した。短期間で、再び自らの限界を突破した格好である。
天工Ultraの開発責任者で、北京ヒューマノイドロボット・イノベーションセンター人型ロボット部門責任者を務める郭宜劼(Guo Yijie)氏は、「今年は業界全体でロボットの運動速度が大幅に向上した。その本質は、各メーカーがロボット本体の性能を継続的に進化させていることにある」と説明する。今年は関節性能が大きく向上し、トルクと回転速度がともに大幅に高まった。これには、ロボットのアルゴリズム学習の強化や訓練方法の改良が寄与しているという。また、ロボットに搭載される電気部品の信頼性も総合的に高まった。
北京ヒューマノイドロボット・イノベーションセンターの運動制御アルゴリズム専門家、韓剛(Han Gang)氏によると、天工Ultraは関節トルクの上限が非常に高く、「小型の新エネルギー車に使用できるほど」だという。さらに、バッテリー容量も非常に大きく、高速走行時の高い消費電力を十分に支えられるとしている。
8月23日に行われた400メートル小型ロボットグループの決勝では、天工Omniが45秒66で優勝した。走行時に上半身を前傾させ、両手を体の前に置く姿勢が「恥ずかしそうに顔を隠している」ように見えることから、ネットユーザーの間では「恥ずかしがり屋走法」と呼ばれ、SNS上で瞬く間に話題となった。しかし、北京ヒューマノイドロボット・イノベーションセンターの運動制御アルゴリズム専門家、孟祥(Meng Xiang)氏によると、この走り方は「面白さを狙ったデザインではなく、性能のバランスを追求した結果」だという。
チームは当初、人間の走行データを収集して参考にしていた。しかし、ロボットの最高速度は秒速10メートル近くに達し、人間の運動データでは必要な範囲をカバーできなくなった。そこで技術チームは、ロボットの腰関節の性能上の優位性を生かし、腰を大きくひねることで、高速で脚を振る際に生じる上下方向の重心移動をバランスさせ、高速走行中でもコースを正確に追従できるようにした。また、両手を体の前に置く姿勢によって重心の投影をより前方に移し、「自分で自分を引っ張って走る」ような動的バランスを形成。これにより、スプリント速度の限界をさらに引き上げたという。
運動速度と強度が高まるなか、高負荷状態における関節の放熱も、各チームが重点的に取り組む課題の一つとなっている。孟氏によると、ヒューマノイドロボットが高速走行する際、股関節と足首の2つの主要関節は継続的に最大出力に近い状態となる。特に、高頻度で往復運動を行う股関節では熱が最も速く蓄積するため、長距離レースのタイムを左右する主要な要因となっている。
そのため、チームはレース距離に応じて異なる熱管理戦略を採用している。400メートルの短距離競技では、高速で外気を取り込むパッシブ冷却を中心とし、1500メートルの長距離競技では専用の液冷システムを搭載。関節が長時間にわたり高負荷で動作しても安定性を維持できるようにしている。
また、最近話題となっているゴール地点でロボットが「衝突するように停止する」現象について、孟氏は「競技における戦略的な選択」と説明した。現在、各チームはゴールタイムを最優先しているため、速度を重視する戦略を採用しており、その結果としてゴール直前からの停止距離をある程度犠牲にしているという。
「実際には、高ダイナミックブレーキ技術の開発も同時に進めています」と孟氏は語る。極限まで加速する過程で蓄積される動力学データは、ブレーキ制御アルゴリズムを最適化するための重要な材料となる。制動能力は機械設計と制御アルゴリズムの双方にとって大きな課題であり、今後の製品改良を通じて徐々に弱点を補い、速度と制御性の両立を目指すとしている。(c)東方新報/AFPBB News