アイスランド、EU加盟交渉再開に「反対」 国民投票で過半数
このニュースをシェア
【8月31日 AFP】北欧アイスランドで30日、欧州連合(EU)加盟交渉の再開に関する国民投票で反対票が賛成票を上回ったことが明らかになった。投票は29日に行われた。
国民投票では、13年前に中断されたEU加盟交渉再開の是非が問われた。約53%が反対、賛成は約47%だった。
賛成派だったクリストルン・フロスタドッティル首相は、これを「敗北とは捉えていない」とし、「民主主義の勝利だと考えている」と述べ、投票率が80%を超えたことに言及した。
また「現政権が今期中に加盟交渉を進めることはないと明確にしておきたい」とも述べた。
これにより、アイスランドのEU加盟に関する協議は少なくとも2028年まで凍結されることとなった。アイスランドの加盟に向けて妥協も辞さない構えを見せていたEU側にとっては厳しい結果となった。
アントニオ・コスタ欧州理事会議長(EU大統領)は「有権者が下した民主的な選択を全面的に尊重する」とフロスタドッティル首相に伝えた。
一方、英国やフランスの右派・EU懐疑派の指導者らはこの結果を歓迎した。
フランスのマリーヌ・ルペン氏はX(旧ツイッター)に、「一部がさらなる連邦化と欧州委員会への主権譲渡を推し進めている今、この投票結果は、共通の関心事について自主的に協力する自由で主権ある国家による『もう一つの欧州』が可能であることを再確認させるものだ」と投稿した。
英国の欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)を主導した右派政党「リフォームUK」のナイジェル・ファラージ党首も「独立維持に投票したアイスランドにお祝いを申し上げる」とコメントした。
人口40万人弱のアイスランドは、経済に大きな打撃となった2009年の金融危機を受けてEUへの加盟申請を行ったが、2013年にEU懐疑派の政権が誕生したことで加盟交渉は中断していた。
ただし、同国はすでに欧州経済領域(EEA)や、出入国審査なしで移動できるシェンゲン協定の加盟国としてEUと緊密に結びついており、これらの関係に変更はない。
今回の国民投票に法的な拘束力はないものの、政府は結果を尊重すると表明していた。(c)AFP