ソウル市竜山区の韓国国防省別館(c)news1
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【08月31日 KOREA WAVE】韓国軍が、生成AI(人工知能)を活用した偽ニュースや扇動工作に先手を打って対応するため、次世代のサイバー情報作戦用システムの導入を本格的に進める。

軍当局によると、防衛事業庁は「知能型サイバー情報作戦遂行システム構想」に関する研究をこのほど発注した。研究期間は契約日から12カ月で、2億ウォン(約2200万円)の予算を投入する。

背景には、現代戦で生成AIやディープフェイクなどの先端IT技術を使い、偽ニュースをリアルタイムで大量に生成・拡散する情報工作が急速に高度化しているとの危機感がある。2026年2月に始まった米国とイランの戦争を巡り、AIで加工された映像がSNSで急速に広がった事例が代表的だ。

SNSでは、米空母エイブラハム・リンカーンが爆撃を受けて炎上する映像や、イスラエルのテルアビブにミサイル攻撃が降り注ぐ映像など、AIで加工された映像が無差別に拡散し、真偽を巡る議論が起きた。韓国はITインフラが整い、国民のSNS利用率も高いため、敵対勢力がサイバー情報作戦を展開した場合、安全保障上の脆弱性が大きい側面がある。

軍当局は、SNS上の虚偽情報の拡散などに事後的、受動的に対応してきた従来の体制から脱却し、敵対勢力の工作を事前に監視、識別し、対応する軍の作戦運用体制を構築する方針だ。同時に、こうした任務を担うシステムの迅速な取得も進める。

今回の研究では「知能型サイバー情報作戦遂行システム」の軍事的、技術的な概念を定義する。高度化する外部からの技術的脅威を分析し、敵対勢力のサイバー情報工作に対して「監視―識別―分析―意思決定―対応」へとつながる一連の運用構想を具体化する。

さらに、こうした構想を将来の指揮統制システムと連携させる方策も検討する。まずサイバー情報作戦の運用構想書を策定し、平時の監視段階から戦時の軍主導による作戦統制へ即座に切り替える指揮統制手順を整える。システムの戦力化や教義の発展に必要な組織、教育訓練などについても示す計画だ。

最近の世論操作や宣伝工作がSNS上のAI加工コンテンツを中心に展開されていることから、サイバー空間における偽ニュースの流通・拡散経路を精密に分析する能力も確保する。敵対勢力が狙う情報作戦の軍事的影響力や波及効果を数値化・可視化し、事前に予測できる体制の構築を目指す。

そのための実証用AIモデルも開発する。サイバー情報作戦が展開された場合、インターネット上のさまざまなチャンネルを介して偽ニュースが急速に広がるため、危険な情報やヘイト表現などを迅速に選別・識別できる専用AI技術が必要だと判断した。

軍当局は、ChatGPTやClaudeのような大規模言語モデル(LLM)とリアルタイムのデータ検索技術を組み合わせ、危険な状況を精密に識別する方針だ。さらに、偽ニュースの発信源や拡散経路を可視化し、学習したAIが適切なサイバー作戦の対抗策を自動生成し、提案する仕組みまで構築する構想だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News