SKT-FANの活用映像(c)news1
SKT-FANの活用映像(c)news1

【08月30日 KOREA WAVE】韓国のSKテレコムが、フェンシングの試合映像から選手の動きや得失点場面をAIで分析し、戦力分析リポートまで作成するシステムを開発した。2026年愛知・名古屋アジア大会で実戦投入し、2028年ロサンゼルス五輪まで高度化する計画だ。

SKテレコムは26日、忠清北道鎮川の選手村で、自社開発したフェンシングAI戦力分析システム「SKT-FAN」を公開した。

映像では、韓国代表オ・サンウクの身体に肩や肘、手首、膝などの関節を結ぶ線が表示され、選手の動きに合わせて追跡。得点や失点が発生すると、その場面を自動で抽出してハイライトを作成する。選手同士がどのように距離を縮めたか、どんな攻撃や反撃を試みたか、ステップや姿勢の変化などもAIが分析する。

これまで戦力分析担当者は、試合終了後に映像全体を確認し、必要な場面を編集、分析していた。現在は2人の担当者が1試合あたり平均約1時間を費やしているという。

SKT-FANは映像内のスコアボードの変化や選手の動きをコンピュータービジョン技術で認識し、得失点の時点を自動検出する。SKテレコムは、映像分析に伴う反復作業を最大90%削減することを目標としている。

選手が専用機器を装着する必要はない。一般的な試合映像から関節位置や動きを追跡する「センサーレス・モーションキャプチャー」を採用し、データを選手別に蓄積。フルーレ、エペ、サーブルの特性を反映したアルゴリズムと大規模言語モデルを組み合わせ、選手の長所や短所、試合の特徴をまとめた分析リポートを自動生成する。

AIが分析担当者や指導者に代わるわけではなく、大量のデータ処理と一次分析をAIが担い、その結果を基に指導陣が試合の流れを解釈して戦術を判断する仕組みだ。

韓国代表は8月からSKT-FANを練習に活用している。サーブル代表のウォン・ウヨン・コーチは、AIが選手のステップや動きの大小、傾向まで細かく捉える点が役立っていると説明した。一方、現在は身体の動きが中心のため、今後は剣の動きまで分析できるようにしてほしいとの要望も出ている。

SKテレコムと大韓フェンシング協会は、愛知・名古屋アジア大会で全出場選手の予選や海外の競争相手まで分析対象を拡大する計画だ。2027年には現場の意見を反映して機能を改善し、最終的には大会中に相手選手の映像やデータを確認し、すぐに戦術へ反映できるリアルタイム分析システムを目指す。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News