米ニューヨーク・タイムズスクエアに掲出されたメディキューブの屋外広告=APR(c)news1
米ニューヨーク・タイムズスクエアに掲出されたメディキューブの屋外広告=APR(c)news1

【08月29日 KOREA WAVE】Kビューティーの世界的な人気が業績に表れ、化粧品株が韓国株式市場の新たな主力銘柄として浮上している。APRの時価総額は16兆ウォン(約1兆7600億円)を超え、韓国コルマーやシリコントゥなど化粧品関連株も相次いで最高値を更新している。

かつて中国の消費に依存していた化粧品株の上昇局面とは異なり、今回は輸出市場が北米や欧州などに多角化しているのが特徴だ。Kビューティー企業の評価額上昇を受け、下半期以降の新規株式公開(IPO)市場にも活気が広がっている。

韓国取引所によると、韓国コルマーは8月に入って57.6%上昇し、過去最高値を更新した。APRも30%超上昇し、シリコントゥは52.9%値上がりした。同じ期間の韓国総合株価指数(KOSPI)の上昇率が2.2%だったことを考えると、際立った伸びとなっている。

化粧品株の強さを支えているのは、海外売り上げの急増だ。同じ化粧品株でも、海外市場でどれだけ速く成長しているかが株価を左右する要因になっている。

APRの2026年4~6月期の海外売上高は7042億ウォン(約775億円)で、前年同期比178%増え、売上高全体の約92%を占めた。北米と欧州を合わせた売り上げ比率は68%まで上昇した。特に北米での売り上げは3763億ウォン(約414億円)と264.6%急増した。

韓国コルマーの4~6月期連結売上高は8613億ウォン(約947億円)、営業利益は1103億ウォン(約121億円)で、前年同期比でそれぞれ17.9%、50.2%増加した。市場予想を上回る好業績で、インディーズブランドの海外進出拡大が成長をけん引した。

輸出そのものも急速に伸びている。韓国貿易統計情報ポータルによると、8月1~20日の化粧品輸出額は7億1400万ドル(約1050億円)で、前年同期比71.8%増えた。米国・カナダ向けは2億3800万ドル(約350億円)で182.7%増、欧州向けは1億6200万ドル(約238億円)で108.4%増となった。

2010年代半ばの化粧品株の全盛期には、中国人観光客や中国国内の消費拡大が韓国化粧品企業の成長を支えた。最近はこれとは異なり、北米や欧州などの先進市場でKビューティーブランドが直接成長している。

当時の中国発Kビューティーブームに乗り、一時KOSPIの時価総額4位まで上昇したアモーレパシフィックの現在の時価総額は約8兆ウォン(約8800億円)で、APRの半分程度だ。過去最高値の45万5500ウォン(約5万円)と比べると、株価は現在も半値以下にとどまっている。

LG生活健康もかつて株価が178万4000ウォン(約19万6000円)まで上昇したが、現在は30万ウォン台(約3万円台)となっている。

Kビューティー企業の市場評価が高まるなか、しばらく停滞していた美容関連企業のIPOも再び活発になっている。グーダイグローバルやBNBコリア、ビーナウなどが相次いで上場を準備している。

「朝鮮美女」で知られるグーダイグローバルは、2027年初めのKOSPI上場を目標にIPOを進めている。「朝鮮美女」に加え、SKIN1004、TIRTIRなど海外で知名度の高いKビューティーブランドを相次いで傘下に収めており、市場では最大10兆ウォン(約1兆1000億円)前後の企業価値が取り沙汰されている。

2026年のIPO市場で大型案件の一つとされるムシンサも加わる。ムシンサとグーダイグローバルは9月にKOSPI上場に向けた予備審査を申請する見通しで、手続きが順調に進めば両社とも2027年初めに上場する可能性がある。市場で想定される企業価値はいずれも10兆ウォン(約1兆1000億円)前後だ。

ファッションプラットフォームとして成長したムシンサは最近、ビューティー事業を新たな成長分野として育成している。化粧品販売にとどまらず、新興Kビューティーブランドを発掘・育成する「ビューティー・エコシステム・プラットフォーム」へ事業領域を広げる構想だ。

証券業界の関係者は「最近のKビューティー上場企業の株価上昇は、IPO企業の評価額算定にもプラスに働く可能性がある。事業構造が似た上場企業の株価収益率(PER)などの指標を使って企業価値を算出するため、比較対象企業の評価額が高まるほど、上場予定企業も高い企業価値を認められやすくなる」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News