【8月29日 AFP】ネパールと中国の国境付近で26日に発生した大規模土石流では、29日も救助活動が続けられているが、死者と行方不明者の数は拡大している。

救助隊はこれまでに586人の遺体を収容した。ネパール側の死者は579人、中国側は7人で、一部の遺体はインドまで流され、現地で7人の遺体が収容された。また、行方不明者は2400人を超え、ネパール側で外国人517人を含む1924人、中国側で554人に達している。

国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は、被害規模は最大9万3000人に及ぶと推計しており、現場では食料や水が不足している。

さらに、氷と泥の奔流によって生じた巨大なせき止め湖(天然ダム)の決壊や再洪水のリスクが救助活動の大きな障害となっている。

ネパール警察はチベット側でのダム再崩壊の情報を受けて救助隊に退避を呼びかけたほか、チベット側でも一時救助活動が中断された。

こうした状況下でも救出作業は続けられており、ネパール側では水力発電所のトンネルに孤立していた約350人が救出されたものの、依然として100人以上が取り残されており、軍がヘリコプターを出動させて救出ルートの確保を急いでいる。

生還した人々はすべてを失い、行方不明となった愛する家族の安否を気にかける辛い待ち時間と、何もない状態から生活を再建するという現実に直面している。

被災したブッディ・ラム・ダンゴルさんは「川近くの集落はすべて流された。何も残っていない」とAFPに語った。

また、洪水発生時に水力発電所でトンネル内にいて難を逃れたブッダ・タマンさんは「反対側で働いていた幹部職員は全員流された」と明かした。タマンさんは24時間以上孤立状態となった後、27日に救助された。(c)AFP