北朝鮮で金正日総書記の「先軍節」後退…金正恩体制「先代色」薄める動き続く
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【08月29日 KOREA WAVE】北朝鮮で、故キム・ジョンイル(金正日)総書記の統治思想「先軍政治」をたたえる「先軍節」の政治的な意味が縮小している。キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が唯一指導体制を強化する中、「先代色」を薄める動きが先軍節にも及んでいるとの見方が出ている。
朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は25日、先軍節66周年を記念する記事を2面に掲載した。1面にはパク・テソン(朴泰成)首相の経済視察や、2026年2月の第9回党大会で決定した国家発展5カ年計画の達成を促す記事を載せた。
先軍節は、キム・ジョンイル氏が1960年8月25日、朝鮮戦争時にソウルへ最初に進入した「第105戦車師団」を現地指導した日を記念する。北朝鮮は2013年から国家的な祝日・休日に指定した。
労働新聞は2024年の先軍節には1面でキム・ジョンイル氏の軍建設の業績を大きく取り上げ、2025年も1~2面を関連記事で埋めた。しかし2026年は2面に後退し、「先軍」という表現も記事中で1回だけだった。
記念行事も縮小傾向にある。2023年までは先軍節当日の各種行事を国営メディアが大きく報じたが、2024年以降は関連記事がほぼ姿を消した。
こうした変化は、キム・ジョンウン総書記の「唯一指導」を強調するための動きと分析されている。キム・ジョンイル氏が国防委員会を中心に軍を前面に出したのに対し、キム・ジョンウン総書記は朝鮮労働党による統治を重視している。国防委員会は国務委員会に改編され、2021年の第8回党大会では党規約から「先軍」の文言も削除された。
近年はキム・イルソン(金日成)主席やキム・ジョンイル氏の誕生日にキム・ジョンウン氏が錦繍山太陽宮殿を参拝しないケースがあるほか、「太陽節」「光明星節」といった呼称の使用も控える傾向がみられる。
2026年2月の第9回党大会でも「唯一指導体制」の一段の強化が打ち出された。慶南大学極東問題研究所のイム・ウルチュル教授は「先軍節の縮小などは、キム・ジョンイル時代の先軍政治の遺産を整理する流れとみることができる。時間がたつほど先軍節の意味と象徴性はさらに薄れる可能性が高い」と述べた。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News