【9月3日 東方新報】中国で初めてとなるユキヒョウの衛星追跡による行動生態研究の成果を発表したほか、衛星を使ってオグロヅルの国際的な渡りのルートや健康状態を調査し、希少な野鳥の子育ての様子をライブ配信するなど、祁連山では近年、さまざまな最新技術が野生動物の保護に活用されている。これまでめったに目にすることのできなかった絶滅危惧種の姿も、映像などを通じて一般の人々が身近に感じられるようになっている。

甘粛省(Gansu)塩池湾国家級自然保護区管理センター塩池湾保護ステーションの楊巨才(Yang Jucai)所長は8月15日、同保護区では近年、森林や樹木資源の変化を継続的に調査するとともに、ドローンや衛星リモートセンシングなどの技術を活用し、区域内の森林や草原などの自然資源を幅広く監視していると説明した。

同保護区を訪れると、青空と白い雲の下に祁連山の雪山がそびえ、その周囲には緑豊かな草原が広がっていた。山麓ではチベットノロバが草を食べ、川ではインドガンのひなが生きるための動きを覚えようとしていた。草地の上を多くの鳥が飛び交うなど、豊かな自然が広がっている。

祁連山は、中国の生物多様性保全における重要地域の一つだ。祁連山西部に位置する甘粛塩池湾国家級自然保護区には、ユキヒョウやクチジロジカ、野生ヤク、チベットノロバ、アルガリ、バーラルなど、高原に生息する多くの野生動物が集中している。また、オグロヅルやインドガン、オオハクチョウなどの繁殖地であり、渡り鳥の重要な移動ルートにもなっている。

楊氏によると、同保護区では今年に入り、複数の科学技術を野生動物の保護に取り入れている。

オグロヅルの調査では、実際に繁殖に使われている巣が72か所確認され、前年から30.9%増加した。確認された卵は計132個で、巣の数は過去最多となった。また、公式動画アカウントでは24時間ライブ配信を行い、オオノスリの子育てやオグロヅル、インドガンなどが自然の中で暮らす様子を紹介している。

同保護区で13年間にわたって巡回・保護活動に携わってきた森林保護員のダーリンハオスさんは、以前は双眼鏡による目視で個体数を推定するしかなかったが、ドローンなどの機器を導入したことで、オグロヅルやインドガンなどの個体数や分布範囲をより正確に把握できるようになったと話す。また、調査員が危険な場所に立ち入る必要も減ったという。(c)東方新報/AFPBB News