ネパール・チベット洪水で形成のせき止め湖氾濫、救助隊に一時撤退命令
このニュースをシェア
【8月28日 AFP】中国国営メディアは28日、ネパールとの国境付近で発生した鉄砲水と土砂災害で数百人が依然として行方不明となる中、再び洪水発生のリスクが高まったとして、当局が救助活動を一時中断したと報じた。
国営中国中央テレビ(CCTV)によると、両国の国境付近を襲った土石流による大量のがれきによって形成されたせき止め湖(天然ダム)が、救助隊が向かっていた地域に向かって氾濫を始めたという。
CCTVは「すべての救助隊に、その場で待機し、さらなる指示を待つよう命じられた」と伝えた。また、すでに被災地域に入っていた緊急対応チームについては「1キロ後方へ撤退するよう指示された」と補足した。
この湖は26日、チベットの国境の拠点であるチベット自治区シガツェ市吉隆県を大量の土砂やがれきが襲った後に形成され、数百人が行方不明と報じられている。
CCTVによると、降り続く雨の影響で湖の水位は今後3日間で上昇し、9月1日ごろにピークを迎える見込みだという。
救助隊はドローンによる3Dモデリングやサーモグラフィー検出、さらには目視などで、今なお行方不明となっている人々の捜索を続けているという。
中国の習近平国家主席は同日、救助活動に関する最高指導部会議を主催した。新華社通信が報じた発表によると、指導部は「周辺地域には依然として氷河、氷河湖、地質災害の隠れた危険が多く存在し、救助活動は大きな困難に直面している」と述べた。
一方でネパール政府は28日、チベット側で土砂による「せき止め湖」が決壊したとの情報を受け、生存者の捜索にあたる救助隊に対して安全な場所へ避難するよう命令を出した。
ネパール警察は「チベット側で再び(天然)ダムが決壊した」との情報を得たとし、すべての救助隊員に「直ちに安全な場所へ移動するよう」呼びかけた。(c)AFP