ウェイモが韓国で収集する走行データの海外活用を検討している=グラフィック(c)MONEYTODAY
ウェイモが韓国で収集する走行データの海外活用を検討している=グラフィック(c)MONEYTODAY

【08月28日 KOREA WAVE】グーグル傘下の自動運転会社ウェイモが、韓国の道路で収集する走行映像のうち、事故や突発的な出来事など研究開発価値の高い場面を選び、個人を特定しにくいよう仮名処理した上で海外で活用する方針を検討している。

関連業界などによると、ウェイモは自動運転AIが判断に迷った場面や追加学習が必要な「エッジケース」の映像を海外で研究開発に使えるか、韓国の個人情報保護委員会と協議している。

ただ、仮名処理した情報も韓国の個人情報保護法上は個人情報に当たる。個人情報保護委員会の関係者は「仮名処理すれば安全性は高まるが、海外に持ち出せば国外移転の問題が生じる可能性がある」とし、適法性について追加検討が必要との立場を示した。

ウェイモは7月24日に韓国法人を設立したが、国土交通省にはまだ自動運転車の臨時運行許可を申請していない。実際に韓国の道路を走る前から、データ処理の仕組みについて当局と協議している形だ。

韓国政府は2026年初め、グーグルが求めていた縮尺5000分の1の地図データの国外搬出を条件付きで承認した。軍事・保安施設の非表示処理や安全保障上敏感な情報の除外などを条件とした。グーグルは2007年から搬出を求めており、承認まで19年かかった。

韓国のIT業界からは、高精度地図の国外搬出が将来的な自動運転技術の高度化を目的としているとの見方が以前から出ていた。ウェイモが実際に韓国で収集した走行データの国外活用を検討し始めたことで、こうした見方が改めて注目されている。

自動運転AIでは、長距離を問題なく走った一般的なデータより、歩行者の突然の飛び出しや車両の急な割り込み、工事で車線が消える場面など、発生頻度は低くても事故につながり得る状況が重要な学習材料となる。

自動運転会社はこうした映像を選別し、仮想環境で繰り返し再現するなどしてAIの判断能力を高める。韓国には狭い路地や複雑な交差点、違法駐車車両を避ける場面など、米国とは異なる道路環境があり、現地でのデータ収集が技術の適応に重要となる。

韓国では6月18日施行の改正自動運転車法により、臨時運行許可を受けた事業者が性能や安全性向上を目的に、個人情報を含む原本の走行映像を国内で研究開発に利用できるようになった。ただし、この特例は国外移転まで認めたものではない。

ウェイモは原本をそのまま持ち出すのではなく、必要な事故・事件場面を選び、人や車両を識別しにくく処理した上で海外研究に使う構想だ。韓国でしか遭遇しにくい例外的な状況をどれだけ早く集め、AIの学習と検証につなげられるかが、韓国での技術展開の鍵となりそうだ。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News