トランプ米大統領=2026年8月21日(c)Reuters/news1
トランプ米大統領=2026年8月21日(c)Reuters/news1

【08月27日 KOREA WAVE】11月の米中間選挙で共和党が不利な状況にあり、結果次第では第2次トランプ政権の政策推進力が大きく低下するとの見方が強まっている。こうした中、選挙結果にかかわらずトランプ大統領が米朝対話を推進するとの韓国専門家の分析が出た。

韓国の世宗研究所のシン・ボムチョル首席研究委員は25日に公表した「米国中間選挙の動向および対外政策変化の可能性」と題する報告書で、こうした見方を示した。

シン氏は、トランプ氏がトップダウン方式の首脳外交を好むため、対北朝鮮制裁の緩和などを巡る議会の影響力は限定的だと指摘。中間選挙の結果にかかわらず、米国による北朝鮮への接触が続く可能性があると分析した。民主党が議会で影響力を強めれば、トランプ氏が北朝鮮問題で外交的な突破口を模索する可能性が高まるともみている。

一方、共和党が上下両院を掌握した場合には、まず米国とイランの間で妥協点が見いだされ、その後トランプ氏が次の外交成果を求めて北朝鮮問題に一段と関心を向けると予想した。

トランプ氏は韓国の光復節前後、韓米合同軍事演習の縮小やキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記との良好な関係を強調し、米朝首脳会談の実現に意欲を示している。北朝鮮が核保有国としての承認や対北朝鮮敵視政策の撤回を対話の条件としているものの、11月に中国・深圳で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた米朝首脳会談の可能性も取り沙汰されている。

シン氏は、中間選挙の結果予測とは切り離して韓米間の政策調整を優先すべきだと提言。韓国政府がまず米国と対北朝鮮交渉の適切な目標を設定し、その後、中国の協力を引き出すことで、今後の米朝対話に韓国政府の立場を反映させる必要があるとした。

また、韓国統一省が提案した米中韓朝による4者会談について、短期的に実現しなくても北朝鮮に意味のあるメッセージを伝える機会になり得ると指摘。トランプ政権への働きかけを続けるとともに、韓国内で超党派の世論を形成することも重要だとした。

シン氏はさらに、約3500億ドル(約50兆円)規模の対米投資の第1弾プロジェクトを中間選挙前に始めるべきだと主張した。トランプ氏が選挙に向けて投資誘致を必要としているため、具体的な投資計画は政権にとって有利な政策アピールになるとの見方だ。

一方、中間選挙前に具体的な投資計画を決められなければ、トランプ氏が不満を抱き、選挙後に報復措置を取る可能性があると懸念した。

原子力潜水艦の開発・導入についても、トランプ政権下で迅速に進め、中間選挙前に両国間で意味のある進展を得る必要があるとした。完成した合意文書でなくても、文書による合意を早期にまとめるべきだとしている。

さらに、中間選挙後の米議会の勢力変化に備え、在米韓国大使館の議会担当人員と予算を拡充し、超党派の議会外交を強化するよう提言した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News