ソウル・鍾路区の景福宮が外国人観光客や市民でにぎわっている(c)news1
ソウル・鍾路区の景福宮が外国人観光客や市民でにぎわっている(c)news1

【08月24日 KOREA WAVE】海外旅行客の獲得に力を入れてきた韓国の旅行会社が、外国人観光客の誘致に乗り出している。訪韓客の増加でインバウンド市場の成長性が高まり、これまで優先順位が低かった外国人向け事業に力を入れる動きが広がっている。

旅行業界によると、ハナツアー、黄色い風船、教員ツアーなど主要旅行会社のほか、マイリアルトリップ、NOLユニバース、ヨギオッテなどの旅行プラットフォームがインバウンド事業を本格化させるか、参入を検討している。

ハナツアーはチョ・ジャジン新代表の就任とともに、インバウンドを中長期の成長分野として正式に位置付けた。

最近発表した「ハナツアー・チャプター2」では、プレミアムテーマ旅行、Kカルチャーを基盤としたインバウンドプラットフォーム、AIを活用したデジタル革新を3大推進方向として掲げた。医療・美容、公演、グルメ、ショッピングなどKカルチャー関連のコンテンツを中心に、外国人の訪韓前から滞在中、帰国後までを網羅するサービスを構築する構想だ。

チョ代表は「ハナツアーは旅行先を最もよく知る会社から、顧客を最も深く理解する企業へ生まれ変わる」と話した。

黄色い風船は、外国人個人旅行客(FIT)向けの「イエローラウンジ」を開設し、ソウル・京畿・仁川や江陵、慶州、光州などを巡る小規模・テーマ型旅行商品を展開している。グルメ、体験、歴史、文化、自然などに商品を細分化し、英語専用ページも設けた。

ただし、現段階では大規模な事業拡大より市場動向を見極める段階だとしている。同社関係者は「本格的なインバウンド事業拡大というより、外国人個人旅行客に便利な旅行体験を提供するためのサービス」と説明し、「利用パターンや反応を見ながらコンテンツを段階的に拡充する」とした。

教員ツアーもインバウンド市場への参入を検討している。同社関係者は「最近インバウンド市場の成長性と関心が高まっているため、市場参入を多角的に検討している」と説明した。

韓進観光は既存のインバウンド事業を、高付加価値商品と個人旅行客中心に拡大する。Kカルチャー、美容、食を組み合わせた体験型商品や、日本企業を対象とした報奨旅行、MICE誘致を強化する計画だ。

旅行プラットフォーム各社も、既に確保している宿泊、航空、ツアー、アクティビティーの基盤を外国人客と結びつけ、インバウンド事業を拡大している。

マイリアルトリップは、イ・ドンゴン代表がインバウンド事業の拡大を直接指揮する。航空、宿泊、ツアーなど既存の主要事業の競争力を維持しながら、外国人客の獲得を新たな成長分野にする戦略だ。

NOLユニバースが運営する「NOL World」は最近、韓国内約1万5000カ所の宿泊施設を予約できる機能を追加した。公演、展示、アクティビティーを中心としていた従来のサービスに宿泊を組み合わせ、外国人が韓国旅行に必要なコンテンツと宿泊を一つのプラットフォームで利用できるようにした。

NOLユニバースは「韓国国内の旅行パートナーが海外の顧客とより簡単につながれる環境をつくることが重要。韓国旅行に特化したさまざまなコンテンツとサービスを引き続き拡大する」としている。

ヨギオッテは、日本の高級宿泊施設予約プラットフォーム「Relux」の買収を機に、訪韓日本人市場を狙う。2026年中にインバウンド事業のロードマップを具体化し、日本国内の顧客ネットワークを活用して訪韓客の誘致に乗り出す計画だ。

ヨギオッテカンパニーのチョン・ミョンフン代表は「Reluxの買収は、韓国と日本の両市場で新たなビジネスの販路を見いだす転換点になる」と話した。

旅行業界関係者は「これまで韓国の旅行会社は海外旅行事業に集中し、外国人観光客を直接集めるインバウンドには比較的関心が低かった」とした上で、「訪韓需要が拡大し、外国人の旅行スタイルも個人化しているため、既存の旅行会社やプラットフォームによるインバウンド参入はさらに増えるだろう」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News