2019年6月30日、板門店で会い握手するトランプ米大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記(c)news1
2019年6月30日、板門店で会い握手するトランプ米大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記(c)news1

【08月23日 KOREA WAVE】朝鮮半島を巡る外交が再び動き出す兆しを見せている。2019年2月のハノイ米朝首脳会談決裂後、事実上止まっていた米朝首脳外交が約7年ぶりに再開する可能性が浮上している。

トランプ米大統領は最近、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記との対話に繰り返し意欲を示している。第1次政権でキム総書記と3回会談したトランプ氏にとって、首脳間で直接交渉する「トップダウン」方式はなじみのある選択肢だ。

北朝鮮も、米国が非核化を要求する限り対話には応じないとの姿勢を維持する一方、キム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党部長はトランプ氏とキム総書記の「個人的関係」は良好だと評価した。米国に対しては対話の余地を残しており、韓国への態度とは明確な違いがある。

ただ、米朝対話の再開を既定路線とみるのは早い。高度化した北朝鮮の核能力をどう扱うかに加え、北朝鮮との関係を深めるロシアや、関係修復を進める中国の存在も無視できない。

イ・ジェミョン(李在明)政権は発足後、南北間の緊張緩和策を打ち出し、北朝鮮を対話に呼び戻す姿勢を示してきた。イ・ジェミョン大統領は米国が「ピースメーカー」として北朝鮮との対話を主導し、韓国が米朝対話を促す「ペースメーカー」を担う構想も示している。

光復節の演説では、南北の信頼回復や対話再開に加え、休戦体制を平和体制へ転換するための協議を始めるという構想も提示した。北朝鮮の核・ミサイル能力の高度化をまず止め、それを対話の出発点とする現実的なアプローチも維持している。

一方、北朝鮮は米国との対話には最低限の余地を残しながら、韓国との対話には応じていない。韓国政府が対北朝鮮拡声器放送の中止やビラ散布の阻止などを進めても、北朝鮮の反応は冷淡だ。

北朝鮮は2023年末以降、南北関係を「同族関係」ではなく「敵対的な二つの国家関係」と位置付け、韓国を外交交渉の相手とみなさない姿勢を続けている。キム・ヨジョン氏は20日の談話でもイ・ジェミョン大統領を批判し、韓米合同演習の縮小についても韓国を嘲弄する発言をした。

2018年の非核化交渉では、韓国は米朝間の仲介役として一定の役割を果たした。南北首脳会談や南北米首脳の会合が相次ぎ、ソウルが平壌とワシントン双方の意思を伝えることができた。しかし現在、その意思疎通の経路は事実上閉ざされている。

米国と北朝鮮が韓国を介さず直接交渉を進めれば、「韓国パッシング」が現実化する可能性もある。特にトップダウン外交を好むトランプ氏とキム総書記の個人的関係が再び米朝対話の原動力となれば、情勢が急速に動くことも考えられる。

米朝対話によって北朝鮮の核・ミサイル能力の高度化が止まり、軍事的脅威が低下すること自体は韓国にとっても望ましい。ただ、韓国の利害が直接関係する問題で、自国の要求を反映させる努力をせず他国の善意だけに依存することはできない。韓国が米朝交渉を遠くから見守るだけの状況は避ける必要がある。【news1 キム・イェスル記者】

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