【08月21日 KOREA WAVE】
ユーチューブ画面キャプチャー(c)MONEYTODAY
ユーチューブ画面キャプチャー(c)MONEYTODAY

「普通の韓国人はスイカすら買って食べられない」

中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」で数年前から広がっている偽情報だ。韓国人の購買力や生活水準を実際より低く見せる、いわゆる「スイカ説」で、「韓国ではスイカが高いため皮まで料理して食べる」「中国ではスイカは動物に与える果物だ」といった反応もみられる。

この説は動画などに姿を変えて拡散している。ある中国人は2024年10月、スイカ1玉を抱えてソウルのロッテ百貨店本店を歩き、「韓国ではスイカを持って百貨店で買い物することが成功者の象徴だ」と主張。「スイカ1玉を持っていれば、きれいな女性がみんな見る」と語った。

真偽を確かめるため韓国を訪れた中国人クリエーターもいる。韓国在住の中国人に尋ねたところ、「スイカが高くて皮まで食べる人は見たことがない。牛肉も韓牛が高いだけで、輸入牛肉は比較的安く、毎日でも食べられる」と答えた。

こうした偽情報が広がる背景には、韓国でスイカの価格が高いことがある。韓国農水産食品流通公社によると、11日時点のスイカ1玉の平均小売価格は2万2600ウォン(約2600円)だった。ソウル・可楽市場では19日、上級品が1キロ当たり平均2113ウォン(約240円)で取引された。

一方、中国農業農村省によると、14日時点の卸売価格は北京で1キロ当たり3.19元(約75円)、上海で3.8元(約89円)、広州で4元(約94円)だった。国連食糧農業機関(FAO)の統計では、中国の2024年の年間スイカ生産量は約6000万トンで、世界全体の約60%を占める。

韓国は中国より生産規模が小さく、人件費や生産・流通コストの負担も大きい。天候による作柄の変化も価格を左右する。

ただ、購買力を示す指標では異なる姿が浮かぶ。世界銀行によると、2025年の1人当たり国内総生産(GDP)は韓国が3万6227ドル、中国が1万3862ドルで、韓国が約2.6倍高かった。購買力平価(PPP)ベースでも韓国は約6万3125ドル、中国は約2万9333ドルだった。

賃金水準でも差がある。韓国の国家データ処によると、2024年12月時点の賃金労働者の平均所得は月375万ウォン。中国国家統計局によると、2025年の都市部非民間部門の平均年収は12万9441元、民間部門は7万1590元だった。ただし、両国の賃金統計は調査対象や集計方法が異なり、単純比較には限界がある。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News