ウェブトゥーン・エンターテインメントのイメージ=ネイバーウェブトゥーン(c)news1
ウェブトゥーン・エンターテインメントのイメージ=ネイバーウェブトゥーン(c)news1

【08月19日 KOREA WAVE】コンテンツを短時間で楽しむ「スナックカルチャー」が一般化し、消費者の選択肢も多様化する中、韓国のネイバーウェブトゥーンがアニメーションや人工知能(AI)、二次創作を通じてコンテンツ体験の拡大に乗り出している。

一つの知的財産(IP)をさまざまなコンテンツにつなげ、プラットフォームの生態系を強化する戦略とみられる。実際、AIや二次創作サービスを導入した作品では、休載期間中にも閲覧数が増え、IPの寿命を延ばす効果が表れている。

IT業界によると、ネイバーウェブトゥーンの日本語サービス「LINEマンガ」は、NTTドコモと提携し、定額制アニメ配信サービス「dアニメストア for LINEマンガ」を展開する。

会員400万人を抱えるdアニメストアと協力し、約4000作品のアニメをLINEマンガのプラットフォーム内で提供する。日本の漫画プラットフォームがアニメを同時に提供する初の事例となる。

ウェブトゥーンを読んだ利用者が別のプラットフォームへ移動せず、そのままアニメまで続けて楽しめる点が特徴だ。

韓国と北米でも映像コンテンツへの展開を進めている。韓国ではショートアニメサービス「Cuts」、北米では動画でウェブトゥーンを楽しむ「ビデオエピソード」を拡大した。

2025年末には英語版「WEBTOON」アプリに、動画コンテンツ専用の「WATCH Tab」を新設した。

韓国文化観光研究院のヤン・ジフン副研究委員は「ウェブトゥーンは特に映像へのIP展開と相性が良い分野だ」とした上で、「アニメ制作では費用と人材のボトルネックが大きいため、それをAIで乗り越えようとする試みだ」と分析した。

AIとユーザー生成コンテンツ(UGC)も、ウェブトゥーンIPの寿命を延ばす新たな手段となっている。休載期間中は通常、作品の閲覧数が減少するが、AIキャラクターとの会話や二次創作コンテンツによって利用者と作品の接点を維持し、作者の収益拡大にもつながると同社はみている。

AIストーリーチャットサービス「byUs」で最初のIPとして公開された「イジクロク」は、サービス開始後、休載期間中にも原作ウェブトゥーンの閲覧数が67%増加した。新規利用者による閲覧割合も2倍以上に増えた。

二次創作ツール「Cuts Make」の提供開始後には、「作戦名は純情」も休載期間中の閲覧数が27%増えた。

ネイバーウェブトゥーンは、利用者からのIP拡張ニーズを踏まえ、作家と協議しながら「byUs」と「Cuts Make」の対象作品を今後も増やしていく方針だ。

こうした動きは、ウェブトゥーン・エンターテインメントのキム・ヨンス社長が3月に発表した「フライホイール」戦略の延長線上にある。当時、キム社長は、クリエーター、コンテンツ、利用者が好循環する生態系の構築に向け、UGC強化とクリエーター支援の多様化、動画フォーマットの拡大と大型IPの育成、デジタルキャラクターとソーシャル機能の高度化を3本柱として掲げた。

業界関係者は「コンテンツを鑑賞するだけでなく、利用者がさまざまな方法で作品を体験できる環境を整えることが、プラットフォーム生態系を拡大する上で重要な競争力になっている」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News