ソウル市西大門区にある警察庁庁舎=2026年4月20日(c)MONEYTODAY
ソウル市西大門区にある警察庁庁舎=2026年4月20日(c)MONEYTODAY

【08月18日 KOREA WAVE】10月の重大犯罪捜査庁(重捜庁)発足を控え、韓国警察内部でも転職を検討する声が出ている。昇進の停滞や階級定年によって今後の進路に悩む警察官にとって、重捜庁が新たな選択肢になるとの見方がある。検察から重捜庁への応募が低調だった場合、警察の熟練捜査官が多数移る可能性も指摘されている。

法曹界によると、重捜庁開庁準備団は定員を計2874人と確定し、人員募集を進めている。このうち捜査官は2567人で、全体の89.3%を占める。検察庁所属の検事や捜査官は希望すれば2027年4月30日まで別途試験を受けずに重捜庁へ移ることができ、その後の不足分は外部からの経験者採用で補う方針だ。

警察内部では、階級や経歴、資格などに応じて重捜庁へ移るメリットとデメリットを見極める動きが出ている。警正級の警察官は「新しい組織に移る負担があり慎重にならざるを得ないが、関心自体は少なくない。過去に高位公職者犯罪捜査処が発足した際、移籍した警察官がほどなく昇進した例もある」と話した。

昇進競争や階級定年に負担を感じる警正級にとっては、重捜庁が捜査経験を生かし続けられる選択肢となり得る。現行の警察公務員法では、警正(日本の警視に相当)は同じ階級で14年以内に総警(警視正)へ昇進できなければ退職しなければならない。一方、重捜庁の捜査官には階級定年がなく、定年まで勤務できる。

警衛(警部補)級では、重捜庁への移籍そのものが事実上の昇進につながる可能性がある。任用令案によると、関連経歴を持つ警衛と警監(警部)は、重捜庁の6級捜査官の経験者採用に応募できる。警察では警衛と警監をそれぞれ一般職6級乙、6級甲相当と位置付けており、警衛が重捜庁の6級捜査官になれば、実質的に一段階上がる効果がある。

弁護士資格を持つ警察官には、さらに上位の職級を目指す道も開かれている。特に警正級の間では、4級捜査官のポストがどの程度設けられるかに関心が集まっている。

重捜庁の4級には法曹経験10年未満の平検事が任用されるが、検事は通常、任官時から3級相当の待遇を受ける。このため、職級を下げてまで重捜庁へ移る平検事は多くないとの見方があり、4級ポストの相当数が外部経験者採用に回る可能性がある。

弁護士資格を持つ警察官は「警察内部の弁護士の間で重捜庁採用への関心は高い。警監級では5級捜査官への昇進を狙え、警正級では4級のポストがどの地域にどの程度配置されるか注目している」と話した。

警察では大小さまざまな事件を同時に処理する必要がある一方、重捜庁では大型事件に集中できる点も転職を考える理由となっている。重捜庁は汚職、経済、公職者、選挙、防衛事業、大規模災害などの重大犯罪を専門に扱う。警察と同じ事件を捜査する場合には、事件を移管したり受けたりする際の優先権も持つ。

ただ、重捜庁への関心が実際の転職にどこまでつながるかは不透明だ。検事や検察捜査官が中心となる組織で、警察出身者が立場を確保するのは容易ではないとの見方もあり、移籍をためらう声もある。一方、外部経験者採用の規模が拡大すれば、警察の捜査人材流出が現実化する可能性がある。

警察庁も対策を検討している。検察の捜査権廃止を伴う刑事司法制度の再編を控え、警察にとって捜査人員の確保は重要な課題となっている。最近は機動隊の縮小などによって捜査人員881人を確保することを決め、追加の補強も進めている。

ただし、重捜庁の職級や待遇が警察より有利に設計された場合、転職希望を抑えるのは難しいとの見方がある。警察庁関係者は「捜査部門の勤務環境を継続的に改善し、特別昇進の機会も増やしているが、組織構造上、破格の待遇を提供するのは難しい。非捜査部門との公平性も考慮する必要がある」と述べた。

専門家は、刑事司法制度の再編を契機に、警察、重捜庁、公訴庁を含めた捜査人員の再配置策を設ける必要があると指摘する。

建国大学警察学科のイ・ウンヒョク教授は「刑事司法制度そのものが変わる時期だけに、警察内部で捜査人員を調整し、引き留めるだけでは限界がある。重捜庁発足後に公訴庁へ残る検察捜査官まで含め、政府レベルで捜査人員の配置を組み直す必要がある」と述べた。

さらに「現在、検察捜査官は約7000人いるが、重捜庁へ移る人員を除くと公訴庁に5000人前後が残ることになる。公訴維持にそれだけの人員が本当に必要なのか検討し、相当数を警察の捜査人員として再配置する案を積極的に検討すべきだ」と付け加えた。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News