末伏の14日、ソウル・鍾路区新進市場の犬肉料理店街。客の姿はほとんど見られなかった(c)news1
末伏の14日、ソウル・鍾路区新進市場の犬肉料理店街。客の姿はほとんど見られなかった(c)news1

【08月17日 KOREA WAVE】韓国で夏の暑気払いの日とされる「伏日」を迎えても、外食店ではかつての特需が見られなくなっている。猛暑と物価高、不景気が重なり、客足が減る一方で食材費は上昇し、自営業者の負担が増している。

末伏だった14日、ソウル・鍾路区新進市場で3代続くタッカンマリ(鶏の鍋料理)店を営むアン・ボクスンさん(71)は、「最近は伏日だからといって特別なことはない。今年の猛暑で客が3分の1ほど減ったようだ」と話した。

アンさんは「伏日なので100羽ほど売れると予想しているが、この夏は1日40羽ほどしか売れなかった。こんなことは初めて。暑いうえに景気も悪く、客が来ない」と嘆いた。

新進市場で51年間商売を続けてきたが、これほど売り上げが落ち込む夏は初めてだという。「昨年から下り坂になり、今はただ耐えている。食材費も上がったのに、伏日でも商売は変わらない。外国人客が来るから何とか持ちこたえている」と語った。

市場では午前9時ごろ、店先に「暑さ限定メニュー」「末伏」などの表示が掲げられていたものの、通行人はほとんどいなかった。昼になると客が入り始めたが、商店主らは「昨年よりかなり少ない」と口をそろえた。

38年間、市場で定食店を営む60代の店主も「昨年は朝から外国人観光客が列を作っていたが、今は商売が本当に厳しい」と話した。「人件費も上がり、食材費も高くなった」と負担を訴えた。

実際、猛暑の影響でホウレンソウ、サンチュ、キュウリなどの農産物価格は1カ月前より大幅に上昇した。韓国農水産食品流通公社によると、6日時点でホウレンソウ100グラムの平均小売価格は1974ウォンと、1カ月前の852ウォンから131.6%上昇した。

同じ期間にヨルム(大根の菜)1キロは4115ウォンで74%、サンチュ100グラムは1627ウォンで42.59%、キュウリ10本は1万859ウォンで45.27%それぞれ上昇した。

猛暑が長期化すれば、家畜の大量死による畜産物価格の上昇も懸念される。7日時点で猛暑により家畜災害保険に申告された死亡家畜は90万1602羽・頭で、このうち約95%に当たる85万6220羽が鶏やアヒルなどの家禽類だった。

一方、2027年2月から犬肉の流通・販売が禁止されるため、事実上「最後の伏日」を迎えた犬肉料理店も閑散としていた。

新進市場で犬肉料理店を営むパク・チャンジョンさん(64)は「店がなくなると聞いて興味本位で来る人はいるが、客は昨年よりかなり減った。今後は業種を変えるつもり」と話した。

別の70代店主も「犬肉食が禁止されることで印象が悪くなったのか、人はますます減っている。伏日だから特別に来る人ももういない」と語った。

伏日特需が薄れている背景には、「伏日には補養食を食べる」という認識自体が弱まっていることもある。物価高の中で高価な外食を避け、家庭で調理する人も増えた。

この日、タッカンマリ店を訪れた90歳の男性は「伏日だから来たわけではない。今は食べ物が豊富なので、あえて補養食を探して食べる必要もない」と話した。

建国大学のキム・シウォル教授は「最近は異常気象で暑さが長引き、気温も高くなっているため、以前のように伏日に特別な意味を持たせなくなっている」と説明。「鶏などの補養食も普段から食べるようになり、伏日に特定の料理を食べるという固定観念はかなり薄れた」と指摘した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News