韓国で広がる「昇進したくない」会社員…責任増でも報酬わずか、管理職離れ鮮明
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【08月16日 KOREA WAVE】韓国の職場で、昇進を意図的に断ったり避けたりする「コンシャス・アンボッシング(Conscious Unbossing)」が広がっている。責任や仕事量が増える一方、賃金上昇は小さく、管理職になるメリットが乏しいとの判断が背景にある。
かつては昇進が成功や社会的地位の上昇と受け止められていたが、最近は昇進試験の書類をあえて提出しなかったり、管理職への登用を辞退したりする会社員も出ている。
大企業勤務6年目の30代会社員は最近、社内の昇進試験への応募を自ら見送った。「責任とストレスは倍になるのに、給料は少ししか上がらない。昇進して自分の生活を犠牲にしたくない」と話した。
こうした傾向は20~30代だけではない。40代の会社員にも、語学成績や評価資料を意図的に提出せず昇進を避けるケースが増えている。別の会社員は「懸命に働いて昇進しても、50代になる前に退職を迫られる人を多く見た。無理に昇進するより、定年まで無事に働き続ける方が現実的な目標だ」と語った。
調査でも同様の傾向が表れている。大学明日20代研究所が2025年、19~36歳の会社員850人を対象に実施した調査では、「今後リーダーの役割を担わなくても不安ではない」との回答が47.3%に達し、「不安だ」の22.1%を大きく上回った。リーダー職を避ける理由では「組織の成果に対する責任」が42.8%、「仕事量の増加」が41.6%だった。
公共機関でも昇進離れは顕著だ。韓国監査院が2026年1月に発表した「公共機関人材運営実態」の監査結果では、35の公共機関の職員約5500人の57.1%が「初級幹部への昇進を避ける現象がある」と回答した。
韓電KPSでは、2010年に昇進試験を受けられる2673人のうち168人、6.3%が受験したが、2024年には1110人のうちわずか8人、0.7%にまで低下した。主な理由には仕事の負担増62%、不十分な報酬52%が挙げられた。
専門家は、こうした現象を個人の意欲不足として見るべきではないと指摘する。世宗大学経営学科のキム・デジョン教授は「昇進で責任と仕事量は大幅に増えるのに、権限や報酬、雇用の安定性が十分に伴わないとの認識が核心にある」と説明した。
解決策としては、管理職の人事権や業務調整権限を明確にし、成果に対する報酬を強化することが挙げられる。AIやデジタルツールで報告書作成など反復的な管理業務を減らすほか、管理職にならなくても高い報酬やキャリア形成が可能な「二重キャリア制度」の整備も必要とされる。
キム教授は「企業は昇進を強いるのではなく、管理職そのものを魅力ある仕事にしなければならない。責任が増える代わりに、より大きな権限と報酬、専門性を得られるという信頼を与えることが重要だ」と強調した。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News