7日に撮影された衛星画像=NKニュース(c)news1
7日に撮影された衛星画像=NKニュース(c)news1

【08月13日 KOREA WAVE】北朝鮮が7月の小規模な閲兵式を前に平壌の美林閲兵式訓練基地へ集めていた兵員輸送用トラック約150台をすべて撤収したことが分かった。今後数カ月以内に大規模な閲兵式を開催する可能性は低くなったとの分析が出ている。

北朝鮮専門メディア「NKニュース」が衛星画像会社プラネット・ラボの衛星写真を分析したところ、6月23日から平壌南東部の美林基地に集まり始めた最大約150台のトラックが、8月1~3日の間に姿を消した。4~6日に撮影された衛星画像でもトラックは確認されなかった。

これらのトラックは、北朝鮮が「戦勝節」と位置付ける朝鮮戦争休戦協定締結73周年の7月27日に、平壌体育館前で開催した閲兵式に参加する兵士の輸送に使われたとみられている。

兵士らはトラックが美林基地に到着した後、約1カ月間にわたり隊列を組んで行進する訓練を続けた。

当時の閲兵式には現役軍人約3200人が20個の隊列に分かれて参加した。1隊列は160人で、主要記念日に金日成広場で開かれる大規模閲兵式の1隊列288人より小規模だった。兵士らは朝鮮戦争当時を象徴する旧式の軍服を着て行進した。

美林基地では当初、大規模閲兵式の準備とも受け取れる動きが確認されていた。6月初めには、ミサイル発射車両などを保管する基地内の警備施設で異例の整備作業が始まり、兵士の行進訓練も続いていた。

このため一部では、北朝鮮が2026年後半に新型の核・ミサイル兵器などを披露する大規模閲兵式を準備しているとの見方も出ていた。

しかし、7月27日の閲兵式直後に兵員輸送トラックがすべて撤収されたため、現時点では大規模閲兵式の可能性が低くなったとNKニュースは分析した。

2025年とは異なる動きもみられる。2025年も7月初めに同様の場所へ同規模のトラックが集まり、7月27日の小規模閲兵式を準備した。

ただ、当時は行事後もトラックが美林基地に残り、その後さらに車両や兵士が増え、10月の大規模閲兵式の準備につながった。一方、2024年には7月27日を前に美林基地で兵員輸送トラックが別途確認されなかった。

NKニュースは、こうした事例から、美林基地にトラック100~200台が現れただけでは大規模閲兵式の初期準備と判断するのは難しく、むしろ7月27日のような小規模行事を準備する兆候とみることができると説明した。

北朝鮮の小規模閲兵式には通常、トラック約150台と兵士約3200人が動員される一方、大規模閲兵式の訓練ではトラック約500台、兵士約1万人が集まるとされる。金日成広場で開かれる中規模の「準軍事閲兵式」には、トラック約300台と少数の兵器輸送車両が動員されると分析されている。

直近の大規模閲兵式となった2月の朝鮮労働党第9回大会記念閲兵式を前にしても、美林基地では大規模な兵士の行進訓練が確認されていた。

ただ当時、ミサイル発射車両の保管施設にはほとんど動きがなく、実際の閲兵式でも兵器の行進はなかった。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News