2025年6月18日、京畿道教育庁南部庁舎で開かれた「ハイラーニングAI記述・論述式評価システム」の実演会で、教科別の記述式問題例を説明する教育庁関係者(c)NEWSIS
2025年6月18日、京畿道教育庁南部庁舎で開かれた「ハイラーニングAI記述・論述式評価システム」の実演会で、教科別の記述式問題例を説明する教育庁関係者(c)NEWSIS

【08月12日 KOREA WAVE】韓国で大学修学能力試験(修能)を記述・論述式評価に転換する場合、最大の課題として採点の公平性と信頼性の確保が浮上している。人工知能(AI)の発達で採点の客観性向上に期待が集まる一方、高度な思考力や創造性を評価するには限界があるとの指摘も出ている。

教育界によると、国家教育委員会は修能改革の議論で、記述・論述式評価の導入可能性を検討している。こうした評価方式には生徒の思考力や問題解決力を測れる利点があるが、選択式と異なり採点者の判断が入りやすく、「誰が、どの基準で採点するか」が重要な課題となる。

現在の修能は、すべての受験生が同じ試験を同じ時間に受け、同一基準で採点されることから高い社会的信頼を得てきた。記述・論述式が導入されれば、採点の一貫性と客観性をどのように確保するかが新たな課題になる。

韓国と似た入試競争構造を持つ日本では、2021年度の大学入学共通テストで国語と数学に記述式問題を導入する予定だったが、約50万人分の答案を同じ基準で採点することが難しいとの公平性をめぐる議論を受け、計画を無期限で延期した。

韓国の教育当局は、採点負担と主観性を減らす方法としてAI採点技術の導入を検討している。AIには大量の答案を迅速に分析し、同じ採点基準を適用できる利点がある。

国内では教育庁単位での技術開発も進んでいる。京畿道教育庁は「ハイラーニング」プラットフォームで、2025年から中学校の国語、社会、科学でAIを活用した記述・論述式評価を試験運用している。大邱市教育庁も評価プラットフォームの構築やAI採点基準の開発を進めている。

海外ではTOEFLなど一部の国際試験でAI採点が活用されている。ただし、AIが単独で点数を決めるのではなく、人間の評価者による採点を補助する方式が中心だ。

AI採点には限界もある。非母語話者が主に受験する試験では、言語使用集団による偏りが生じ、体系的な点数差につながる可能性が指摘されている。また受験生がAI採点の特徴を逆手に取り、冗長な表現や特定の文型を繰り返して点数を上げようとする可能性もある。

このため専門家からは、AI採点をすべての科目に一律適用するのではなく、論理的な解答過程や正答の構造が比較的明確な数学や科学から段階的に活用すべきだとの意見が出ている。

学術誌「教育研究」に掲載された「AI基盤の記述・論述式評価システムの国内外事例と今後の展望」も、AIには高度な思考力や創造的思考の評価に限界がある一方、数学や科学のように論理的過程や明確な正答構造を持つ問題では高い妥当性を示す可能性があるとしている。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News