2026年度大学修学能力試験が実施された2025年11月13日、ソウル・龍山区の龍山高校で試験の準備をする受験生(c)NEWSIS
2026年度大学修学能力試験が実施された2025年11月13日、ソウル・龍山区の龍山高校で試験の準備をする受験生(c)NEWSIS

【08月12日 KOREA WAVE】韓国で、大学入試と大学修学能力試験(修能)の抜本的な見直しが検討されている。30年以上続く修能中心の入試体制について、人工知能(AI)時代にふさわしい人材を育成・選抜するため、改革をこれ以上先送りできないとの認識が背景にある。

大統領直属の国家教育委員会は10月末に「2028~2037国家教育発展計画」の素案を公表し、国民からの意見を反映した上で2027年3月末に確定する。大学入試制度など教育現場への影響が大きい課題については、国民的な議論や公論化を経て最終案をまとめる。

同委員会傘下の大学入学制度特別委員会は、高校の内申評価や修能を絶対評価に切り替える案のほか、中学・高校での記述・論述式評価の拡大、修能への記述・論述式導入、高校3年生の2学期を正常に運営するための入試時期調整などを検討している。

イ・ジェミョン(李在明)大統領は5日の教育省などの業務報告で、従来は学生に「答えを書く能力」を身につけさせてきたが、現在は「質問すれば人間以上に答えを出すプログラムがある時代だ」と指摘した。

その上で「提示された選択肢から正解を選ぶことは初歩的なコンピューターでも簡単にできる。世の中は独創的で創意的、個性的な人を求めている。世の中にない新しい考えをどう表現するかを学ぶべきではないか」と強調した。

チャ・ジョンイン国家教育委員長も、現在の試験制度について「高等教育に進む直前まで5択式の問題を繰り返し解く訓練をしている」と指摘。「自分の手で自分の答えを書かせるべきだ。それが論述型教育であり、修能から論述式評価を導入すれば学校も積極的に変わる」と述べた。

一方、教育専門家からは、評価方法だけを変えても根本的な問題は解決しないとの声も出ている。

ソン・スヨン教員労組連盟委員長は、学生や保護者を過度な競争に追い込む最大の要因は大学の序列化と学歴重視の社会構造だと指摘した。大学の序列や採用文化が変わらないまま修能を絶対評価にすれば大学別試験が拡大し、記述・論述式を導入すれば高額な添削指導など私教育市場が拡大する可能性があると懸念した。

修能の出題機関である韓国教育課程評価院のキム・ムンヒ院長も、修能を変えるには上位段階にある大学入試制度を先に見直し、さらに教育改革全体の方向性の中で設計する必要があるとの考えを示した。

キム院長は、まず社会的な共感を形成し、方向性を定めた後も実施方法を段階的に検討する必要があるとして、慎重かつ十分な準備が必要だと強調した。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News