韓国の「偽情報法」に米議会が懸念…デジタル規制巡る圧力、法制度全体へ拡大
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【08月12日 KOREA WAVE】「偽情報処罰法」とも呼ばれる韓国の改正情報通信網法について、米下院司法委員会の共和党議員らが韓国政府に説明を求めた。2026年に入り、クーパンへの調査やオンラインプラットフォーム規制に続き、偽・操作情報をめぐる法律にも問題を提起しており、韓国のデジタル政策に対する米国側の圧力が法制度全般に広がる様相を見せている。
CNBCによると、米下院司法委員会のジム・ジョーダン委員長、スコット・フィッツジェラルド行政国家・規制改革・反トラスト小委員長らは、キム・ジョンチョル放送メディア通信委員長に改正情報通信網法への懸念を記した書簡を送った。
議員らは、法律が規制する偽・操作情報の範囲や執行基準が不明確だと主張。曖昧な規定によって韓国政府が政治的に好ましくない見解を規制するために法律を利用する可能性があり、オンライン上の表現の自由を萎縮させかねないと指摘した。
また、メタ、X、ユーチューブなど対象となる主要プラットフォームの多くが米国企業であることから、韓国政府がコンテンツ削除を強制する手段として法律を利用する可能性にも懸念を示した。
米国側が同法に懸念を示すのは初めてではない。2025年12月末に法案が韓国国会を通過した際、米国務省は米オンラインプラットフォーム事業や表現の自由への影響について「重大な懸念」を表明。2026年7月の施行後にも、韓国政府に米テクノロジー企業などとの継続的な意思疎通を求めた。
米国の問題提起は韓国のデジタル政策全般にも広がっている。4月には米下院共和党研究委員会所属の議員54人が韓国のカン・ギョンファ(康京和)駐米大使に書簡を送り、クーパンへの調査やオンラインプラットフォーム規制に懸念を表明した。米通商代表部(USTR)も2月、主要貿易相手国による米テクノロジー企業やデジタル商品・サービスへの差別の有無を調査するとしており、今後、韓米間の通商問題に発展する可能性も指摘されている。
これに対し韓国政府は、特定の国や企業を対象とした規制ではないと強調している。放送メディア通信委員会は「デジタル環境の変化に伴う社会的弊害に対応し、利用者保護を強化するためのもので、特定の国や企業を狙った規制ではない」と説明。「米企業に対する差別的要素は含まれていない」とし、関係省庁と連携して米下院司法委員会に制度導入の趣旨や期待される効果を説明する方針を示した。
7月7日に施行された改正情報通信網法は、一定規模以上のSNSやオンラインコミュニティー、動画共有・検索サービスなどに対し、違法・偽・操作情報の通報・処理手続きや自主運営方針の整備を求めている。対象にはグーグル、メタ、X、TikTokなど海外事業者のほか、ネイバーやカカオなど韓国企業も含まれる。
また、故意または重大な過失によって違法・偽・操作情報を流通させ他人に損害を与えた場合、裁判所が損害額の最大5倍の賠償を命じることができる懲罰的損害賠償制度も盛り込まれている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News