【8月11日 AFP】北アフリカのスペイン領セウタのフアン・ヘスス・ビバス首長は10日、先月陸続きのモロッコから不法移民7万人以上が押し寄せた問題で、今も街頭をさまよう約1万人の不法移民の拘束と強制送還を求めた。

スペイン政府は、7月30~31日にモロッコからセウタに押し寄せた不法移民7万2000人のうち約7万人がすでにモロッコ側に戻ったと主張している。

だが、即座に強制送還できない保護者が同行しない未成年者を含め、今なお不法移民およそ1万人が残留。小さな飛び地であるセウタのリソースは今や限界を迎えている。

不法移民の今後をめぐり、保護者が同行しない未成年者の受け入れに抵抗する中道右派の野党・国民党(PP)や極右政党「ボックス(VOX)」が首長を務める地域と、左派・社会労働党政権の中央政府との対立が激化している。

PP所属のビバス首長は記者団に対し、「外国人収容所として機能する施設を設置し、これらの人々(不法移民)を収容し、閉じ込めておかなければならない」と主張。

この措置を至急実現し、「不法移民が街中にいないようにし、強制送還手続きがより迅速かつ容易に行えるようにしなければならない」と訴えた。

ビバス氏は現状を「持続不可能」と呼び、中央政府が発表した約2500人を大幅に上回る推定8000~1万1000人の不法移民がセウタに残留していると述べた。

人口8万4000人のセウタでは9日、住民数千人が抗議デモを実施し、不法移民による治安悪化と中央政府に見捨てられた状況に抗議した。

これに対し中央政府のアンヘル・ビクトル・トレス地域政策相は、セウタの住民に対し、治安警備隊を40%増やすなど、警察官と兵員の数を引き上げたと釈明した。

だが、強制送還の可能性には言及せず、子どもたちを家族と再会させることが「最優先事項」だと付け加えた。(c)AFP