【08月10日 KOREA WAVE】
ソウル・光化門交差点で、日傘と携帯扇風機を使って暑さをしのぐ市民(c)news1
ソウル・光化門交差点で、日傘と携帯扇風機を使って暑さをしのぐ市民(c)news1

「もったいないとは思いますが、社会生活を続けるには仕方ありません」

「普段は公共レンタサイクル『タルンイ』を使っていましたが、最近は自然とタクシーアプリに手が伸びます」

ソウル駅近くで働くク・テヒョンさん(26)は2026年、背中に装着するウエアラブル扇風機や冷却タオル、日傘などの猛暑対策用品をそろえるため、約10万ウォン(約1万1000円)を使った。バスを待つ間に暑さに耐えられず、コンビニやカフェに入って休憩する出費も増えた。

普段は安国駅から三清洞までタルンイを利用し、タクシーアプリをほとんど使わなかった36歳の会社員も、猛暑が続くようになってからタクシーを利用する機会が増えた。最近は紫外線を防ぐフード付きパーカーも新たに購入したという。

記録的な猛暑が続く韓国では、冷房費だけでなく、タクシー代や宅配料金、暑さ対策用品の購入費など、いわゆる「猛暑コスト」が新たな家計負担として浮上している。

オンラインコミュニティーでも「会社まで9000ウォン(約990円)かかるが、猛暑が終わるまでタクシーで通ってもいいだろうか」「とても外に出られそうになく、自宅から徒歩5分のカフェの商品を宅配してもらった」など、暑さのため普段ならしない消費をするようになったとの投稿が相次いでいる。

新村駅で取材に応じた60歳のタクシー運転手は「7月から暑くなり、1~2キロの短距離利用客が明らかに増えた。バスよりお金がかかってもタクシーを利用する人が多い」と話した。

1日に約20件運行する場合、以前は短距離客が1~2件程度だったが、最近は5~6件に達するという。

ネイバーのデータ分析サービス「データラボ」のショッピング検索語でも、猛暑関連商品の需要が目立つ。最近1週間では、デジタル・家電分野で扇風機や業務用エアコン、除湿機などが上位に入り、スポーツ・レジャー分野では扇風機付きベストやネッククーラー、ファッション雑貨分野では日傘が上位を維持した。

韓国の料理宅配サービス「配達の民族」によると、ソウルの一部地域に猛暑警報が発令された7月29日から8月5日まで、料理の宅配注文件数は前月の同じ期間と比べて約6%増えた。特に7月31日は、前月の同じ曜日と比べて約30%増加した。

品目別では、7月16~30日のサムゲタンの注文が前年同期比65.1%増加。かき氷は33.8%、豆乳スープ麺は24.4%増えた。同じ期間、スープや鍋料理などの調理済み商品は45.4%、ミールキットは25.8%増加した。

「配達の民族」の関係者は「猛暑の影響で外出を控え、自宅で料理を宅配して食べる需要が増えたとみられる」と説明。「特に夏の滋養食や、暑さを和らげる冷たい料理の注文が増えた」とした。

また、「食材を直接調理する代わりに、調理済み商品やミールキットを利用し、キッチンで加熱器具を使う時間を最小限に抑えようとする需要も増えた」と説明した。

仁荷大学消費者学科のイ・ウンヒ教授は「これまでは選択的だったタクシー利用や宅配注文も、猛暑が続くことで健康や安全のため事実上必要な支出になっている」と指摘した。

その上で「猛暑を避けるための追加費用が増え、家計負担が大きくなる面はあるが、健康を害したり精神的なストレスを受けたりするより、必要な費用を使って猛暑に対応することが望ましい」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News