韓国サムスンとSKハイニックス、次世代AIメモリー公開…構造革新で主導権争い
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【08月09日 KOREA WAVE】韓国のサムスン電子とSKハイニックスが次世代メモリー技術を相次いで公開した。人工知能(AI)半導体市場が高性能コンピューティング中心から推論分野へ広がる中、従来の広帯域メモリー(HBM)の積層限界を超える新たな構造を示し、AIインフラ市場の主導権確保を狙う。
両社は米カリフォルニア州サンタクララで開かれた世界最大級のメモリー・ストレージ関連イベント「FMS 2026」で、新たなメモリー構造と次世代NAND型フラッシュ技術を披露した。
サムスン電子は、次世代3次元メモリー構造「zHBM」と超低遅延NANDソリューション「zNAND-O」を公開した。
zHBMは、AIアクセラレーターの横にHBMを配置する従来方式と異なり、アクセラレーターの上にメモリーを垂直に積層する。両者の距離を短縮することで、データ移動時のボトルネックを抑え、性能と電力効率を同時に高める仕組みだ。
サムスン電子によると、zHBMを採用したシステムはHBM5搭載システムと比べ、システム性能が最大8倍、電力効率が最大3倍向上する。熱抵抗も半分程度に抑え、AIデータセンターの課題である発熱改善にもつながるという。
メモリーとAIアクセラレーターの間には、顧客の要望に合わせた設計回路を搭載できる。容量拡大や性能最適化などに対応し、メモリーとAI半導体を一体で設計する次世代プラットフォームへの発展を目指す。
zNAND-Oは、シリコン貫通電極を使った3次元パッケージ技術を採用した。データの伝送経路を短くして応答速度を高め、AIパソコンやスマートフォン、ロボットなど、インターネット接続なしでAIを動かす機器への活用を想定する。
サムスン電子はこのほか、400層以上を実現した第10世代「V10 BV-NAND」も初公開した。ウエハー接合と3段積層技術を採用し、集積度を前世代より約58%高めた。
一方、SKハイニックスはHBMに続く新たなメモリー階層として「高帯域幅フラッシュ(HBF)」を前面に押し出した。HBFは、HBMとNAND型ストレージの中間を担い、NANDの大容量と高速なデータ転送を両立させる技術だ。
AI推論サービスの拡大で処理データが急増する中、使用頻度の高いデータはHBM、大容量データはHBFで処理する階層型構造を構築できる。比較的安価なNAND型フラッシュの活用を増やし、システム全体のコスト削減も見込む。
SKハイニックスはサンディスクと共同開発したHBFの初の標準規格も公開した。最大容量は512ギガバイト、転送速度は毎秒最大3テラバイトで、GPUやCPUなどさまざまなAIプロセッサーと接続できるよう設計された。
業界では、AIメモリー競争が単純な積層数や帯域幅の比較から、半導体とメモリー、ソフトウエアを一体で最適化する「AIメモリー構造」の競争へ移りつつあるとの見方が出ている。
生成AIに続き、エージェント型AIやフィジカルAIの普及が進めば、性能だけでなく電力効率、発熱、容量拡張性を含むシステム全体の設計力が市場の勝敗を左右するとみられる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News