北朝鮮、猛暑で変わる夏の過ごし方…プールや海岸リゾートに市民 [韓国専門家コラム]
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【08月09日 KOREA WAVE】北朝鮮で日中の気温が35度を超える猛暑が続き、各地に「猛暑注意警報」や「高温注意警報」が出されている。平壌では7月末から夜間の気温が25度を下回らない熱帯夜も続く。屋外工事の中断や散水車の運行など暑さ対策が取られる一方、市民は公園やプール、海水浴場などを訪れて夏を過ごしている。
北朝鮮の気象水文局は、日射病や熱射病などの予防に向け、日中の屋外活動を控え、水分を十分に取るよう呼びかけている。平壌では主要道路に散水車が登場し、市民の間では日傘や扇子、小型の携帯扇風機も使われている。平壌や新義州などでは冷房機器の購入も増えているが、一般家庭では扇風機以外の冷房設備はまだ少なく、電力不足も続いているという。
市民は家族で近くの山や公園、川辺を訪れることが多い。平壌では牡丹峰や大城山、龍岳山などに人が集まり、日没後には大同江沿いや万寿台近くの噴水公園を散策する姿もみられる。市内には冷たい飲み物やかき氷、アイスクリームを販売する店が約1000カ所あり、大同江ビールを扱う店も約150カ所ある。夏には1日平均約8万人がビール店を訪れるという。
夏の食べ物として人気が高いのは冷麺と「タンコギ」と呼ばれる犬肉料理だ。平壌では冷麺店がにぎわい、平壌麺屋には夏季に1日約1万2000人が訪れるという。犬肉料理を専門とする店も市内に約60カ所ある。
水遊びも代表的な避暑方法だ。平壌の紋繍水遊び場や綾羅島の屋外プールには地方からの来訪者も集まる。約3000人を収容できる紋繍水遊び場では、日曜日に1万人以上が訪れることもあるという。
地方では河川や公園の小規模プールのほか、元山の明沙十里や松涛園海水浴場、咸興の麻田海水浴場などが避暑地として利用されてきた。2025年には明沙十里に元山葛麻海岸観光地区が開業した。宿泊規模は2万人、海水浴場や各種施設を含めた1日の最大受け入れ能力は4万人とされる。朝鮮中央テレビは8月2日、7月1日の開業から1カ月で数万人が訪れたと伝えた。
北朝鮮では個人単位の休暇だけでなく、学校や職場ごとに組織される野営や休養も夏の特徴となっている。児童・生徒は夏休みに各地の少年団野営所を利用し、史跡見学や水遊びなどを体験する。職場では1947年から続く休養制度を利用し、労働者や事務員が各地の休養所を訪れる。夏には平壌―咸興、平壌―元山などの路線で特別列車も運行されるという。
近年は個人旅行も徐々に広がっている。経済状況の改善や交通手段の多様化を背景に、中・上流層を中心として家族で海水浴場や地方の観光地を訪れるケースが増え、自家用車で移動する人も目立つという。平壌では自家用車が1万2000台を超え、地方への移動をめぐる規制も緩和されているとされる。
一方、電力不足は依然として大きな課題だ。平壌中心部や新たに建設された和盛地区では比較的安定して電力が供給されているものの、郊外では猛暑の中でも扇風機を使えない地域があるという。地域や職業、所得水準によって、北朝鮮住民の夏の過ごし方には大きな差がある。【チョン・チャンヒョン平和経済研究所長】
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News