猛暑が続いた7月27日、大邱市寿城区の寿城池にある尚和公園で、つえをつきながら歩く高齢者=記事の内容とは直接関係ありません(c)MONEYTODAY
猛暑が続いた7月27日、大邱市寿城区の寿城池にある尚和公園で、つえをつきながら歩く高齢者=記事の内容とは直接関係ありません(c)MONEYTODAY

【08月07日 KOREA WAVE】記録的な猛暑が続く韓国で、認知症患者の行方不明が相次いでいる。2025年の行方不明届は7~8月に最も多く、認知症患者は暑さを自ら認識して対応することが難しいため、位置追跡機器の活用や事前情報登録などの対策が必要だとの指摘が出ている。

警察や消防によると、7月11日には仁川市江華島で、認知症の70代男性が山中に倒れているのが見つかり、救助された。

同月22日には、江華島で行方不明になった認知症の80代患者が山中で死亡しているのが見つかった。26日には江原道江陵市でも、認知症の80代高齢者が行方不明となった後、死亡が確認された。

猛暑下での認知症患者の行方不明は、毎年繰り返されている。

韓国警察庁の統計によると、2025年の認知症患者の行方不明届は7月が1651件、8月が1634件で、年間で最も多かった。いずれも月平均の1382件を200件以上上回った。

2026年も夏を前に増加傾向を示した。届け出件数は1月1197件、2月1219件、3月1579件、4月1657件、5月1705件、6月1664件だった。6月は1月に比べ39%増加した。

認知症患者は一般の人より猛暑の影響を受けやすい。記憶力や判断力、時間や場所を認識する見当識が低下しているため道に迷いやすく、暑さを避けたり休憩したりする必要がある状況を判断することも難しいためだ。

高齢者は体温調節機能や喉の渇きを感じる能力も低下しており、脱水症状や熱中症につながる危険が大きい。

大韓救急医学医師会のイ・ヒョンミン会長は「夏に脱水状態になると、認知症患者の脳機能はさらに低下する」と説明した。

脱水によって脳に供給される酸素が減ると、認知機能だけでなく、体温を調節する自律神経系の機能にも影響が出る可能性があるという。

さらに「暑ければ日陰へ移動し、水を飲んで休む必要があるが、認知症患者は自分が暑い、疲れたということを正確に判断するのが難しく、猛暑下ではより危険だ」と指摘した。

警察は、認知症患者の行方不明を防ぐため、位置追跡機器や事前情報登録制度を積極的に活用するよう呼びかけている。

警察関係者は「夏は認知症高齢者の行方不明届が増える傾向があり、猛暑で危険な状況が生じる可能性も高いため、家族の細心の注意が必要だ」と説明した。

また、行方不明になった場合の捜索を迅速化するため、徘徊感知器やスマートタグなど、位置を追跡できる機器を普段から活用する必要があると強調した。

最寄りの交番などで、認知症患者の特徴や普段よく訪れる場所、家族の連絡先などを事前に登録して備えるよう求めた。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News