2026年6月24日、京畿道高陽市の一山チャ病院新生児室(c)NEWSIS
2026年6月24日、京畿道高陽市の一山チャ病院新生児室(c)NEWSIS

【08月07日 KOREA WAVE】韓国で少子化の影響により分娩件数が減少傾向にある中、2025年は全国17の市・道すべてで前年を上回った。一方、実際に分娩を扱う医療機関は減り続けており、地域の出産医療体制には懸念が広がっている。

健康保険審査評価院が公開した「2021~2025年の地域別分娩診療状況」によると、2025年の全国の分娩件数は25万2000件で、2024年の23万7484件から6.1%増加した。

件数では、人口が集中するソウルが5万2664件で前年より3983件増え、京畿道は7万1786件で3898件増加した。慶尚南道も1万2351件と、前年より1082件増えた。

増加率が最も高かったのは世宗市の15.2%で、2025年は3299件だった。続いて慶尚南道が9.6%、ソウルが8.2%、全羅南道が7.6%、忠清北道が7.5%となった。

特に、域内の半数以上の市・郡が人口減少地域に指定されている慶尚南道、全羅南道、忠清北道で分娩件数が増えた点が注目される。

一方、増加率が最も低かったのは慶尚北道の1.4%で、2025年は5890件と前年より79件増えた。済州道は2%、江原道は2.9%、忠清南道は3.4%だった。

ただ、過去5年間でみると、分娩件数は全体として減少している。2025年は2021年に比べて2.4%少なく、17市・道のうち13地域で減少した。

減少率は慶尚北道が18.7%で最も大きく、2021年の7248件から2025年には5890件へ1358件減った。済州道も3615件から3122件へ493件減り、13.6%の減少となった。釜山は9.9%、蔚山は9.8%、大田は8.1%減少した。

これに対し、世宗市は2021年と比べても28.8%増え、最も高い増加率を記録した。

実際に分娩が可能な医療機関は、全国で減少が続いている。2025年に分娩を扱った医療機関は436カ所で、2015年の620カ所から29.7%減った。

地域の分娩を担う産婦人科の病院・医院はさらに厳しい状況にある。全国1571施設のうち、実際に分娩を扱ったのは16.5%に当たる260施設にとどまり、83.5%は分娩を扱っていなかった。

分娩を扱う病院・医院は2021年の313施設から2025年には260施設へ16.9%減少した。全産婦人科施設に占める割合も19.9%から16.5%に低下した。

2025年は妊婦が増えた一方、居住地の近くで出産できる環境は悪化している。特に医療基盤の地域格差が大きい地域では、分娩が可能な他地域まで移動する「遠距離出産」が続いている。

韓国保健福祉省は、全国どこでも安全に出産できる環境を整える方針だ。高リスク妊婦や新生児の緊急事態に対応するため、広域母子医療センターを中心とした地域連携体制を全国に拡大する計画を示している。

早ければ2027年にも、医療過疎地域から妊婦登録制度を導入する予定だ。妊婦ごとに担当病院と母子医療センターをあらかじめ指定し、妊婦健診から産後診療まで切れ目なく管理できる体制を目指す。

外来産婦人科のない20市・郡・区では、妊婦が他地域の医療機関を利用する場合、交通費や宿泊費を支援する案も検討している。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News