ソウル市江南区の不動産仲介店に掲示された物件情報(c)news1
ソウル市江南区の不動産仲介店に掲示された物件情報(c)news1

【08月07日 KOREA WAVE】韓国政府が高額住宅の所有者に対する総合不動産税の負担を引き上げ、実際の居住を重視する税制に改編したことを受け、ソウルの江南、瑞草、松坡の「江南3区」で、住宅を売却するか保有を続けるか検討する動きが広がっている。

医療や生活圏の問題からソウルを離れるのは難しい一方、収入のない退職者を中心に、売却時期やソウル市内の比較的価格が低い住宅への住み替えに関する問い合わせが相次いでいる。

瑞草区蚕院洞の不動産仲介士は「税制改編案が夕方に発表されてから問い合わせが続き、ほぼ徹夜だった」と話した。

韓国企画財政省は3日、課税標準が6億ウォン(約6600万円)を超える住宅について、保有戸数ではなく住宅価格を基準に総合不動産税率を適用する制度に改めた。1戸だけを所有する人でも、区間に応じて税率が0.3~2.3ポイント上昇する。

江南区狎鴎亭洞の現代マンション1、2次の専有面積198平方メートルの物件は、5月に102億ウォン(約11億2200万円)で取引された事例を基準にすると、現在5000万ウォン(約550万円)前後の総合不動産税が、2028年には1億ウォン(約1100万円)程度まで増える可能性がある。

周辺の不動産仲介店によると、高額住宅を保有しながら所得がない退職者の間では、譲渡所得税の負担がさらに大きくなる前に処分しようとする動きも出ている。

ある仲介士は「10年前に10億ウォン(約1億1000万円)で購入した江南のマンションが、現在70億ウォン(約7億7000万円)まで上昇した例もある。今売れば譲渡所得税は4億ウォン(約4400万円)前後だが、2029年には20億ウォン(約2億2000万円)まで増える可能性があり、早く売ろうとする動きがある」と説明した。

ただ、地方に移住するよりも、生活圏を維持しながら税負担の比較的少ない地域に移ることを検討する人が多いという。税率の変動が大きくない課税標準6億ウォン(約6600万円)、実勢価格約30億ウォン(約3億3000万円)水準の住宅が多い竜山区など、漢江沿いへの住み替え需要が生じる可能性が指摘されている。

仲介業者からは、20億ウォン台後半(約3億円)の物件価格が30億ウォン(約3億3000万円)前後まで上昇する可能性があるとの見方も出た。最高価格帯の住宅は値上がりが抑えられる一方、中上位価格帯は上昇する可能性があるという。

長期保有特別控除が実際の居住を重視する制度に変わることで、賃貸物件が減るとの懸念もある。従来は保有するだけで年4%、最大40%の控除を受けられたが、2029年からは実際に居住する所有者に限り、年8%、最大80%の控除が適用される。

このため、江南の住宅を貸し出して別の地域に住んでいた所有者が、節税のために戻って居住する可能性が高まっている。短期的には低価格での売却物件が出る一方、長期的には所有者が住み続け、売買物件と賃貸物件がともに減るとの見通しも示されている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News