[KWレポート] 韓国で急増する「株うつ」の現場(上)…借金投資の損失で病院へ
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【08月05日 KOREA WAVE】韓国で株式投資の失敗をきっかけに、うつや不安を訴えて精神科を受診する20~30代が増えている。借金をして投資する「借金投資」や、SNSで他人の成功と比較する傾向が若者の精神状態を悪化させているとの指摘が出ている。
IT企業で開発者として働く30代男性は、SNSやオンライン動画で「今買わなければ一生後悔する」といった内容に影響され、2年前に株式投資を始めた。
当初は余裕資金を使っていたが、次第に融資を受けて投資額を増やした。株価が上昇しても「他人はもっと稼いでいる」と自分を責め、勤務中も頻繁に株価チャートを確認するようになった。市場の調整で数千万ウォンの損失を出すと、不眠や強い不安に悩まされ、精神科を受診した。
韓国の健康保険審査評価院によると、国内のうつ病患者は2020年の83万7808人から2025年には113万8230人へ約35.9%増加した。
2025年の20代患者は20万6629人で、全体の約18.2%を占め、全年代で最も多かった。2017年から2021年にかけて、治療を受けた20代は127.1%増加し、30代も67.3%増えた。
若者の精神状態を脅かす要因として、就職難や雇用不安、住宅費の上昇、競争の激化などが挙げられている。SNSで他人と比較する文化や、将来への不確実性も重なり、うつや不安、パニック障害、燃え尽き症候群を訴える若者が増えている。
高麗大学九老病院精神健康医学科のユン・ヒョンチョル教授は、パソコンやスマートフォンを使った業務が増え、職場と家庭の境界が崩れたことで、現代人が十分に休めず、常に緊張や不安を抱えるようになったと説明した。
医療現場でも20~30代の受診が目立つ。江東慶熙大学病院精神健康医学科のパク・ジンギョン教授は、若者の受診が増えた背景には、精神科を特別視せず、つらい時には治療を受けるべきだという認識の広がりもあると分析した。
一方、投資機会を逃すことへの不安や、周囲の成功による相対的な喪失感から借金投資を始め、株価急落後にうつ症状を訴える事例も増えている。
株式投資依存の治療を専門とする精神健康医学科のパク・ジョンソク医師は「株式投資を理由に病院を訪れる患者が最近2倍以上に増えた」と述べた。特に株価上昇期に投資を始め、急落を経験したことがない人ほど、深刻なうつやパニック障害を示すという。
ソウル聖母病院精神健康医学科のイ・ジュンヒ教授も、株式投資をしなかったことで同世代より資産形成に遅れたと感じ、将来を過度に悲観する若者が少なくないと指摘した。投資への過度な没頭が、学業や就職、職場でのストレスと重なり、うつや不安を悪化させるケースが医療現場で相次いでいるという。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News