ソウル・鍾路区の北村韓屋村を歩く外国人観光客(c)news1
ソウル・鍾路区の北村韓屋村を歩く外国人観光客(c)news1

【08月04日 KOREA WAVE】韓国で8月4日から、伝統家屋「韓屋」を利用した宿泊施設の料金表示に対する規制が強化される。表示した料金を上回る金額を請求した場合などは初回から営業停止処分の対象となる。一方、事業者が設定する料金そのものに上限はなく、実効性には限界があるとの指摘も出ている。

news1がソウル・鍾路区の北村韓屋村周辺にある韓屋宿泊施設10カ所を調べたところ、9カ所がオンラインで予約を受け付けていた。料金は施設の形態や規模によって大きく異なり、10万ウォン台(約1万円台)のゲストハウスから、200万ウォン(約22万円)を超える一棟貸しの施設まであった。円換算は2026年7月下旬の為替水準を基にした。

繁忙期と閑散期の料金差が10万~20万ウォン程度の施設がある一方、閑散期に約140万ウォン(約15万円)だった料金が繁忙期には200万ウォン(約22万円)以上になる施設もあった。

北村韓屋村のある宿泊施設は、2人1泊の最高料金を9999万9999ウォン(約1089万円)に設定していた。多くの施設は繁忙期や閑散期、平日、週末などで異なる料金基準を設けていたが、一部ではAirbnbやBooking.comなどの予約サイトで宿泊日を選択するまで料金を確認できなかった。外国人観光客向けの施設でこうした傾向が目立った。

韓国政府は7月28日の国務会議(閣議)で、観光振興法施行令の一部改正案を審議、議決した。2月に発表した「ぼったくり料金根絶対策」の後続措置である。

改正により、韓屋宿泊施設などの韓屋体験業者が宿泊料金を掲示しなかったり、掲示額を上回る料金を請求したりした場合、初回の摘発から5日間の営業停止処分を受ける。従来は是正命令にとどまっていた。

ただ、規制の目的は契約前に利用客へ料金を知らせることにあり、料金そのものの高さを制限するものではない。料金が変動しても事前に告知していれば問題とはならない。

文化体育観光省の関係者は、事業者が自主的に決めた料金を基に運営し、契約前に消費者へ十分な情報を提供できる仕組みを整える必要があると説明した。オンラインでは割引や時期によって料金が変わるため、掲示した料金を超えなければ規定を順守したとみなすという。

韓屋宿泊施設を利用したフランス人観光客は、施設には満足したものの「価格が少し高く感じるのは確かだ」と話した。米国人観光客のミロンさん(30代)も、自身が予約した施設の料金には問題がなかったとしつつ、検索時に価格が明確に分からないケースがあったと指摘した。

漢陽大観光学部のチョン・ランス教授は、海外では最高料金と実際の販売価格との差が大きい場合に規制する例があると説明。政府の宿泊支援事業などで最高料金を基準に参加可能な範囲を設けるなど、事業者の自主的な参加を促す仕組みも必要だと指摘した。

また、AgodaやBooking.comなどのプラットフォームではマンションやオフィステルなどを民泊施設として登録できるとして、こうした施設を制度の枠内に取り込む必要があるとの考えを示した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News