2025年3月19日、サムスン電子の第56期定時株主総会が水原コンベンションセンターで開催された。株主総会では、株主の体験強化に向け、サムスン電子のAI Home、ボーリー(Ballie)、次世代ディスプレー、Galaxy AI、医療機器、ハーマンの車載機器とオーディオも展示された(c)NEWSIS
2025年3月19日、サムスン電子の第56期定時株主総会が水原コンベンションセンターで開催された。株主総会では、株主の体験強化に向け、サムスン電子のAI Home、ボーリー(Ballie)、次世代ディスプレー、Galaxy AI、医療機器、ハーマンの車載機器とオーディオも展示された(c)NEWSIS

【08月01日 KOREA WAVE】韓国のサムスン電子とLG電子が、ロボット事業を統括する代表取締役直属の組織をそれぞれ新設した。両社は製造現場で蓄積したデータを活用してロボット技術を高度化するとともに、主要部品の自社開発を進め、事業の早期拡大を目指す。

業界関係者が最近、明らかにした。サムスン電子はノ・テムン代表兼デバイス経験(DX)部門長の直属組織として「RX(ロボティクス・エクスペリエンス)事業推進室」を設置した。LG電子もリュ・ジェチョル代表直属の「ロボティクス事業センター」を新設した。

これまで子会社や系列会社を中心に進めてきたロボット事業を、本社の司令塔が統括する体制に改める。両社は半導体や電池、電子部品などの製造現場を、ロボットの性能を検証し、学習データを収集する場として活用する方針だ。

サムスン電子は、系列各社が持つディスプレー、電子部品、電池、造船、プラントなどの生産現場で、精密な組み立てから重量物の運搬まで幅広い作業データを収集できるとみている。データ活用を強化するため、亀尾事業所に「データファクトリー」を構築する予定だ。

LG電子もソウル市瑞草区の研究開発キャンパスに、ロボット学習用のデータファクトリーを整備している。韓国産業銀行KDB未来戦略研究所のソ・ジフン研究委員は、韓国には産業用ロボットが高密度で導入され、半導体や自動車、二次電池などの高度な製造工程があるため、学習データと実証環境を同時に確保しやすいと分析した。

部品の自社開発も競争力の柱となる。LG電子はロボット製造原価の40%以上を占めるとされる駆動装置「アクチュエーター」を、60年以上蓄積したモーター技術をもとに自社で設計、製造する。

サムスン電子は、人型ロボットの実用化で重要となる多指ロボットハンドの開発を進める。この部品は人型ロボットの部品原価の17~31%を占め、技術面と費用面の壁が高いとされる。新たに加わったキム・ウィギョム亜洲大教授が、ロボットハンドを含む知能操作技術の開発を指揮する見通しだ。

事業化の進め方には違いがある。サムスン電子は製造現場に人型ロボットを先に投入してデータを蓄積し、高知能の多目的ロボットへ発展させた後、企業向けや消費者向け市場に展開する方針である。

一方、LG電子は産業用、商業用、家庭用の3分野を軸に市場を開拓する。2026年1月の世界最大級の技術見本市「CES 2026」で公開した家庭用ロボット「クロイド」の実証を進めており、2027年から部品を含む家庭用ロボット事業を本格化させる計画だ。

業界では、韓国の大手電機メーカーが研究開発中心の段階から、ロボットの実用化と量産を目指す段階に入ったとの見方が出ている。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News