映画館に設置された「群体」の宣伝物(c)NEWSIS
映画館に設置された「群体」の宣伝物(c)NEWSIS

【07月30日 KOREA WAVE】2026年上半期に韓国映画の観客数が約3737万人へ増える中、韓国ベンチャー投資の政策ファンド「母胎ファンド」が映画産業を支える存在として注目されている。大作から低予算のホラー映画まで幅広く投資し、韓国映画の回復を後押ししている。

映画館入場券統合電算網によると、1~6月の韓国映画の観客数は3736万9000人で、前年同期比74.92%増えた。公開作品は217本と23本減ったが、売上高は3702億ウォン(約407億円)で81.73%増加した。損益分岐点を超えるヒット作が相次いだことが、観客数と売上高を押し上げたとみられる。

母胎ファンドは2005年に設立された政策ファンドで、政府が投資財源を供給し、韓国ベンチャー投資が投資判断を担う。個別企業へ直接投資せず、複数の子ファンドへ出資する仕組みだ。

2026年第1四半期時点の造成額は12兆8910億ウォン(約1兆4180億円)、出資先の組合は1473組合で、総規模は49兆8751億ウォン(約5兆4863億円)に上る。2005年から2026年2月までの韓国内の累計ベンチャー投資額65兆6000億ウォン(約7兆2160億円)のうち、56.7%に当たる37兆2000億ウォン(約4兆920億円)を担った。

文化体育観光省の映画部門では、2026年の出資財源が490億ウォン(約54億円)、組成予定額が844億ウォン(約93億円)となっている。業界関係者は、母胎ファンドの投資が外部のベンチャーキャピタルに参入を促すシグナルになっていると説明した。

韓国映画の歴代売上高1位となった「王と生きる男」には、11の子ファンドが純制作費の46%に当たる51億ウォン(約5億6000万円)を投資した。同作は累計約1690万人を動員し、2026年第1四半期の韓国映画売上高の47.7%、観客数の49.3%を占めた。

ヨン・サンホ監督のゾンビ映画「群体」には、12の子ファンドが純制作費の39%に当たる67億ウォン(約7億4000万円)を投資した。観客数は500万人を超え、第79回カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門に招待されたほか、マレーシアで公開された韓国映画として歴代興行1位となった。

中低予算のホラー映画「殺木池」は13億ウォン(約1億4000万円)の投資を受け、損益分岐点の80万人を大きく上回る324万人を動員した。「瞳」には8つの子ファンドから77億ウォン(約8億5000万円)が投入され、総制作費の85.6%を調達した。累計観客数は146万人で、海外公開も相次いで決まった。

韓国ベンチャー投資の関係者は、ヒット作が続き、低迷していた韓国映画産業の回復が期待されるとして、映画産業への幅広い投資を継続する方針を示した。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News