疑似性行為を思わせる不適切なポーズでメイドカフェ内で撮影されたチェキ=この記事に登場するメイドの写真ではない=読者提供(c)news1
疑似性行為を思わせる不適切なポーズでメイドカフェ内で撮影されたチェキ=この記事に登場するメイドの写真ではない=読者提供(c)news1

【07月28日 KOREA WAVE】「たくさんお金を使ったVIP客には、“All For You”と呼ばれる“メイド強制着席権”があります。好きなメイドを指名して隣に座らせ、一緒に遊ぶんです」

2025年11月、釜山のあるメイドカフェで働いていたファン・イェジさん(仮名・21歳)は、突然、店主から「VIP客と外部のスタジオに行き、チェキを50枚撮ってこい」と指示された。その客は、この店で3000万ウォン以上を使った、VIPの中でも最上位のVIPだった。

「身体を触られたり、性行為を求められたりしたらどうしよう」

イェジさんは、メイドカフェの外にある閉鎖的な空間で何が起きるか分からないと思い、恐怖を感じた。店主は、外部スタジオでメイドが何着もの衣装に着替えながら写真を撮り、VIP客がその様子を見るのだと説明した。

普段からイェジさんに手をつなぐよう求め、断ると「そんな態度なら俺は飛び降りる」と言っていた客だった。いわゆる「独占権」、メイド強制着席権を持つVIPだったため、仕方なく接客していたが、店主から店外での予定まで指示され、困惑した。

しかし、イェジさんにはほかに選択肢がなかった。VIP客はその店で誰もが知る「大口顧客」であり、王のような存在だった。拒否するなら辞めろという店主の視線や、客から危害を加えられることを恐れた。

イェジさんは結局、メイドの仕事を辞めた。

10代後半から20代前半の女性が多数働くメイドカフェでは、客による性的接触を放置するさまざまなサービスが商品として販売されている。多額の金を使ったVIPには、メイドを指名して独占できる「独占権」まで与えられるなど、事実上、風俗店と似た方式で違法営業されている様子だ。

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◇“あそこは風俗店なのか”

メイドカフェでは、客は飲食物の注文以外にもコンテンツ商品を購入できる。代表的なものとして、チェキ、ライブと呼ばれる歌やダンスの公演、店外のセルフ写真館に行って撮影する「人生4カット」などがある。

こうしたコンテンツ商品が、メイドカフェの収益の大半を占めている。そのため店主側も、これらの商品をよく売るメイドの基本給を上げたり、インセンティブを多く支給したりする。一般的に、コンテンツ商品の価格の30%がメイドのインセンティブとなる。例えば釜山のあるメイドカフェでは、1万2000ウォン(約1320円)のチェキを1枚販売すると、そのメイドに4000ウォン(約440円)が支払われ、残りの8000ウォン(約880円)が店側の取り分となっていた。

問題は、これらのコンテンツ商品が性的な方法で販売されていることだ。性的なポーズで密着してチェキを撮影したり、接客中に不適切な身体的接触があったり、「ムチでたたかれる」「頬をたたかれる」といった露骨に不適切なコンテンツ商品もある。しかし、店内では規制されておらず、疑似的な風俗店のように営業されている。

実際、イェジさんが働いていたAメイドカフェでは、客がメイドの胸を触るポーズや、性行為を思わせるポーズで、メイドと客がチェキを撮影したことで問題となった。

イェジさんは「Aカフェのメイドがこうしたチェキを撮ったといううわさが広まった後、メイドカフェの客が利用するオンラインコミュニティでも、“あそこは風俗店なのか”という投稿がたくさん上がった」と話した。

疑似性行為を思わせる公演もある。2025年、Aメイドカフェの一部のメイドは、あえぎ声の入った日本の楽曲を伴奏に使い、ステージ上で性行為を思わせる動きをしながら公演した。

店の運営を担当する店長たちも、こうした行為を知りながら放置している。営業の利益につながるためだ。性的なライブ公演の現場にいた複数の従業員は「店の運営を担当する店長も、その公演をただ笑いながら見ていた」と話した。

◇シャンパンを買えばメイドの独占権

多額の金を使う客をVIPランクに分類し、より密接な接客を受けられるようにするVIP制度も、多くのメイドカフェで運営されている。基準は店舗ごとに異なるが、そのカフェで使った金額が100万ウォン(約11万円)、1000万ウォン(約110万円)単位で増えるほど、VIPランクが上がる。

元メイドや現役メイドによると、VIP客にはカラオケデート、自宅まで送るサービス、ネットカフェデートなど、カフェの外で私的に会うサービスも提供されるという。

イェジさんは「VIP客は店の管理者たちとも親しく付き合いながら、“どのメイドと何をしたい”と要求することがあります。そうすると管理側も、ほとんどすべて受け入れます。店の収益に影響を与える大口なので、何でも聞き入れる雰囲気です」と話した。

特定のカフェのVIPにならなくても、メイドと私的な時間を過ごせる高額メニューもある。大多数のメイドカフェでは、高額なシャンパンを注文すると、特定のメイドを指名して接客を受けられる「独占権」が付与されるためだ。事実上、メイドを指名、つまり「チョイス」して隣に座らせる仕組みだ。

しかし、こうした営業方式全体が法律に違反している。食品衛生法上、一般飲食店として登録された店舗で、従業員を客の隣に座らせて接待させる行為は違法だ。

また、メイドカフェの従業員が店外でVIP客にデートなどのサービスを提供することも違法だ。食品衛生法では、従業員が店舗の外で営業することが禁止されているためだ。この規定は、かつて「チケット喫茶」で、店外へのコーヒー配達を装って売春をする違法行為が多発したことから設けられた。

法律事務所ウィゴンのキム・ジュヒ弁護士は「食品衛生法上、従業員が営業所を離れ、時間を提供することの対価として金品を受け取る行為は禁止されている。性的サービスがなくても同様だ。一般飲食店として許可を受けながら、風俗店のような接待行為を続ければ、事業主を処罰できる」と指摘した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News